「オシャレは足元から」という言葉を耳にすることがありますが、これは人もクルマも同じ。カスタムの世界でもホイール交換は、最も初歩的なカスタマイズでもあり、そのクルマの印象をガラッと変える重要なパーツでもあります。ホイールカスタムが似合っているクルマは、なぜかカッコよく見えてしまうもの。そんなお手軽かつ奥の深い軽自動車のホイールカスタムを、最新のトレンドとともに見ていきましょう。
軽自動車カスタムの全体トレンドを知りたい方はこちらの記事を
軽自動車のアルミホイールを選ぶときの注意点
注意点はいろいろありますが、一番気をつけなければならないのは保安基準の不適合。いわゆる違法改造車にしないことです。簡単に言ってしまえば、ボディの幅から、ホイールがはみ出さないこと。ホイールのどの部分もボディのフェンダーからはみ出てはなりません。せっかく自分の気に入ったホイールを見つけても、公道を走れないのでは宝の持ち腐れです。
ホイール選びで見るべきポイントは?
ホイール選びには条件があり、以下の要素がすべて合致していなければなりません。
■ボルトの数
通常なら4本か5本のボルト穴がほとんど。軽自動車は4穴が多い。
■PCD
ボルト部分の直径を表す数値で、ここが違うと穴の位置が合わないことになるため装着できない。
■インセットとアウトセット
ホイール幅の中心に対して、取り付け面が内側もしくは外側にどの程度ずれているかを表す数値。内側に寄っているとフェンダーの内側やブレーキディスクに干渉することがあり、外側に寄っているとボディからはみ出る可能性がある。
インチアップやインチダウンで知っておきたいこと
当然の話ですが、純正サイズに近ければ近いほどこれらの条件はクリアしやすくなります。しかし、ホイールを変えるのならインチアップやインチダウンのようにサイズを変えて、もっとカッコよくしたいと考える人が多いでしょう。
気軽にできると思われがちなホイールのサイズ変更は、ひとつサイズを変えるだけで実はさまざまな弊害があります。よくいわれるのがタイヤの直径違いです。タイヤの直径サイズが純正サイズと変わってしまうと、スピードメーターの数値に誤差が生じます。メーター表示と実際の速度が違うと、スピード違反で捕まってしまう可能性があるということです。専門店などで相談して、適正なホイールとタイヤを選びたいところです。
あとはインチアップをすると走行性能は上がる反面、乗り心地と燃費が悪化するということも覚えておきましょう。
これはタイヤの扁平率が変わるためで、前述の直径を合わせるためにホイールサイズを大きくする分タイヤの厚みを薄くしなければならないからです。薄いタイヤは接地面積が増えるのでグリップ力が向上します。走行は安定するようになりますが、抵抗が増えるので燃費は悪化します。そして 、乗り心地も悪くなります。
インチアップをすれば確かに見栄えはイイのですが、あくまでも走行性能重視のカスタムと考えたほうがいいかもしれません。
流行のオフロードカスタムで知っておきたいこと
最近はアウトドアブームから、車体をリフトアップし大きなゴツゴツのタイヤを履かせるオフロード車のようなカスタムが流行っています。これらのカスタムではインチダウンをして厚いタイヤを履かせる場合もありますが、カッコよくなる一方でデメリットもあります。
厚みのあるタイヤは乗り心地がソフトになります。しかし、オンロードでの走行性能は下がると考えたほうが良いでしょう。クルマの動きがマイルドになるため、ノーマル状態よりも早めの操作が必要になります。ステアリング操作をひとつとっても、操作に対するダイレクト感が減りますので反応が遅く感じるかもしれません。
そしてタイヤをオフロード用のゴツゴツとした仕様にすると、タイヤ表面のブロックパターンが大きく粗く作られているので振動とタイヤノイズが大きくなります。加えて、車体のリフトアップをしているとサスペンションを硬くしている場合が多いので乗り心地も悪くなります。これらのデメリットを十分に理解した上でカスタムを行うようにしましょう。
【大注目 軽自動車ホイール】深リムの16インチ!
オフロード系カスタム深リムホイールが再び人気に
ちょっとクルマに詳しい人ならば驚くと思いますが、最近は軽自動車でも16インチホイールを履く時代になりました。標準的な軽自動車が14インチ、ターボモデルなどのスポーティグレードが15インチを標準装着するのが当たり前なのですから、1〜2インチくらいのインチアップは当然と考えてもおかしくありません。
もはや定番となった、ワゴン系のローダウン+インチアップカスタムでは以前から深リムのホイールが人気です。ホイールメーカーは各社競うようにリリースしていますが、最近はもうひとつ別の流れが台頭してきました。SUV用のオフロード系ホイールです。
4代目スズキ ジムニーが2018年に登場して以来、加速度的に増えている軽自動車のSUV系カスタム。ワゴン系とはまったく方向性が違うところでも、深リム16インチが流行っているのです。デザイン傾向こそオフロード寄りで違いますが、深リムデザインの人気が高い理由はワゴン系と同じでしょう。それは軽自動車のホイールデザインには立体的ではなく平面的な造形が多いからです。
立体的な造形が深リムホイールの魅力
標準ホイールのインセット傾向が強いため、どうしてもディスク面が平面的なデザインになりがちな軽自動車のホイール。深リムホイールは、これとは真逆のデザインともいえ立体的な造形となります。ホイールを変えた効果が目に見えるところでわかりやすく、気軽にカッコイイ外観になるから人気が高いのです。ジムニーやスズキ ハスラーのようなSUV系には、ホワイトレター入りのオフロードタイヤなどがよく似合います。
見た目にもわかりやすくドレスアップ効果が高い深リム16インチホイールですが、装着できる車種ばかりではありません。特にワゴン系は履けたとしても乗り心地は悪くなりがちです。できる限りタイヤとホイールを熟知しているプロに相談して、交換するようにしましょう。
【人気の軽自動車ホイール・ブランド】ワタナベ
正式な名称はレーシングサービス(RS)ワタナベ。1967年創業の老舗レーシングメーカーですが、同社を代表するカマボコ型8本スポークのホイール「エイトスポーク」があまりにも有名な、絶大なる人気を誇るブランドです。
その人気ぶりは、8本スポーク=RSワタナベのイメージが定着するほど。軽自動車でも装着できる小径ホイールも数多くラインナップしているほか、最近ではジムニー用などSUV系もそろえています。
【人気の軽自動車ホイール・ブランド】ワーク
1977年創業のホイール専門メーカー。その高い技術力から生まれる品質の高さとデザイン性から、国内外のレースやラリーで数多くのユーザーが使用するほど信頼性の高いブランドでもあります。
レーシー系からプレミアム系まで多彩なラインナップが特徴で、好みのデザインが必ず見つかるでしょう。砂利を効率的に排出しながらタフなデザインと両立させたユニークなSUV系ホイールも人気が高く、軽自動車にもマッチするサイズが多くラインナップされています。
【人気の軽自動車ホイール・ブランド】ロンシャン
かつて存在したホイールメーカー、スピードスターが販売していた6本スポークのホイールで、正式名称はロンシャン XR4。厚みのある深リムにシンプルな6本スポークディスクを組み合わせたデザインで、旧車ファンから人気を集めていましたが、現在は絶版品です。スピードスターが倒産しタナベが買収してからはまだ復刻しておらず、ファンから復活が望まれているホイールでもあります。
【人気の軽自動車ホイール・ブランド】クリムソン
1975年創業の総合ホイールメーカー。国内外問わず数々のブランドを扱い、さまざまな車種に対応するホイールをラインナップしています。
軽自動車用も多くそろっていて、ゴージャスなデザインからクラシカルなデザイン、SUV用のタフなイメージのホイールまで実に多彩。中でもDEANシリーズは30年以上も変わらぬクラシックなデザインで、軽自動車だけでなくワンボックスカーやSUVなどにも合う定番人気商品です。
【根強い人気】旧車風ホイール
旧車風とひと口に言っても、昔から同じ銘柄のまま製造されているものもあれば、当時のデザインを現代風に復刻させたもの、または一度生産を終えた製品を再生産したものなどさまざまです。しかし現在売っている旧車風デザインホイールのすべてにはひとつ共通点があり、高い人気を今でも保っているということです。
昔履いていたホイールと同じデザインを、今のクルマにも履かせたい。または昔乗っていた、もしくは憧れていた旧車を手に入れたので、当時と同じホイールを履かせたいなど、思い入れは人それぞれ。そういった思いの分だけ、そのホイールの人気が根強いということです。
軽自動車のホイールについてよくある質問
軽自動車のホイールサイズを14インチ→16インチにインチアップできますか? 15インチが限界ですか?
すべての軽自動車が可能なわけではありません。16インチにできるクルマもあれば、できないクルマもあります。例えばジムニーのように、ボディとタイヤの間のクリアランスが大きく開いている車種はインチアップがしやすいです。あとは、標準装着でなるべく大きなタイヤを履いている車種を選びましょう。そういった車種なら問題なく装着できる可能性が高くなります。
軽自動車のホイールのナットサイズはどのくらいですか?
軽自動車というよりもメーカーごとに違いがあります。国産メーカーはナットのネジ山のピッチ(間隔)が、1.25mmか1.5mmの2種類です。ここを間違えてしまうと締め込んだときにネジ山をつぶしてしまいますので、注意が必要です。ナットの直径も19mmか21mmの2サイズですが、こちらはピッチに比べればそんなにナーバスにならなくても大丈夫です。
あとはホイールとの接点の形状が3種類あります。平面型とテーパー型、球面型の3つで、ここもメーカーによって分かれています。ホイール側も形状を合わせているので、違った形状のナットを使うと走っている途中に緩んでくるといった問題も起こりかねません。しっかりと適合したものを使用しましょう。
軽自動車のホイールナットの締め付けトルクを教えてください。
一般的に登録車は100〜110Nm、軽自動車は80〜100Nmともいわれています。それぞれ取扱説明書に記載がありますので確認しましょう。とはいうものの、ネジ自体とナットは登録車も軽自動車も共通のものを使っています。例えば軽自動車で100Nmをちょっとオーバーしたとしても、ネジが切れてしまうといった大きな問題にはなりにくいと考えられます。
「カープレミアガレージ」とは
「カープレミアガレージ」では、国家資格を持った整備士が点検に対応するため、クルマに関する疑問点や不安点は何でもご相談いただけます。また、定期点検などのサービスも行っているため、長期的なクルマの管理も安心して任せることができます。
また、カープレミアでは「カープレミアパーツ」としてリビルト・中古部品を推奨しており、自社グループ会社においても、リユースの生産から販売まで自社工場を有し低価格の実現を進めています。
「カープレミアパーツ」とは?
カープレミアのグループ会社が提供する自動車パーツです。整備・修理の際に、主に「中古・リビルト部品」といった「リサイクル・リユース部品」などの低価格で安心のパーツを提供しています。
中古・リビルト部品って何?
中古部品(リユース)は、使用済み自動車等から取外され、テスターによる点検、清掃などを行い商品化された部品です。リビルト部品は、中古部品(コア)を分解洗浄、消耗品交換や故障個所の交換を行い、性能をほぼ新品同等に回復させた部品です。
リビルト部品をオススメする理由
1.新品部品を利用するよりもコストパフォーマンスが良い事
2.リサイクル、リユースといった資源の有効活用に繋がること。
3.品質基準をクリアした部品で安心して使用できること。
中古・リビルト部品のメリット
新品部品と比較して部品にもよりますが、20%~30%ほど部品代金が抑えられるケースがあります。
その他、万が一の故障時に0円で修理対応する故障保証や、24時間365日対応可能なロードサービスなどのサポートも充実しています。安心・快適なカーライフは、「カープレミアガレージ」にお任せください。
※故障保証の利用は車両購入時に別途加入が必要です。
※この記事は、2022年9月時点での情報を元に執筆しています。