プロが選ぶ「カッコいいスポーツカー」3つのスタイル&おすすめ9車種

クルマを選ぶ テーマ別特集

より速く走りたいという人間の欲望を叶えるスポーツカー。SUVをはじめ数あるカテゴリーの中で、最も花形モデルといえます。速く走る技術だけでなく、華やかなデザインも与えられたカッコいいスポーツカーを、駆動方式別に紹介します。

人間の欲望を叶えるスポーツカーは無条件にカッコいい

クルマの誕生からほどなくしてレースの歴史も始まったように、速く走ることは人間の欲望のようです。速く走るためには動力性能だけでなく、空気抵抗を減らすため流麗なフォルムも必要になります。速く走るという欲望を叶えるために生まれたスポーツカーは、だからこそ多くの人にとって無条件にカッコいいのです。かつてはクルマの一番人気と言えばスポーツカーでしたが、最近はSUVなどに押されてだいぶ数が減りました。それでも花形であるスポーツカーには、数が少ない分、各メーカーの精魂が色濃く反映されています。

大きく4L前後の大排気量か2L前後の小排気量に分けられる

より速く走るためのスポーツカーですから、まずはボディサイズより排気量が気になるのではないでしょうか。

一般的に排気量に比例して最高出力や最大トルクが大きくなり、より速く走りやすくなります。スーパーカー全盛の頃は4L超のV型12気筒など“大排気量・多気筒エンジン”が人気でしたが、今ではレクサスLCやメルセデスAMG GTなど、4L超のV型8気筒あたりが大排気量の中心です。気筒数は減ったとはいえスーパーカー時代とは比べものにならないほどの大パワーを得ています。

一方で2L前後の小排気量でも、気持ち良く走るという感性に重きを置いたスポーツカーもあります。小排気量ゆえボディサイズもコンパクトになりますが、その分クルマの四隅まで神経が行き届くような感覚があります。

エンジンと駆動輪の位置でカッコいいスポーツカーを分類

カッコいいスポーツカーを紹介するにあたり、今回注目したのは駆動方式です。スポーツカーは直線だけでなく、よりスムーズにコーナリングすることも大切。そうなるとFF/FR/4WDといったエンジンの搭載位置と駆動輪が重要になるからです。

『王道のFRスポーツカー』

スポーツカーの王道といえばやはりFRでしょう。戦前のスポーツカーはたいていFRでした。その際大きなエンジンをフロントに搭載したためフロント部分が長くなり、いわゆるロングノーズ・ショートデッキに。これがスポーツカーの不文律のデザインとなりました。

『俊敏なFFスポーツカー』

一方、メカニカルな部分をすべてフロントに配置するFFは、FRに対して室内を広くしやすいため、ハッチバックのコンパクトカーによく採用されます。そのため排気量も小さくなりがちですが、逆にキビキビとした俊敏な動きが得意。そんなFFスポーツカーのデザインには、コンパクト=俊敏を強調するようなギュッとしたかたまり感があります。

『ハイパフォーマンスに有利な4WDスポーツカー』

ラリーでその戦闘力の高さを証明したのが4WDです。やはり2輪で地面を蹴るより4輪で蹴ったほうがエンジンのパワーをフル活用しやすく、伝統的にFRを採用してきたBMWも、最近はハイパフォーマンスなMモデルで4WDを採用しているほど。4つのタイヤが地面をしっかりつかむような力強いデザインが、4WDスポーツカーの魅力の1つです。

見FF/FR/4WDの3タイプがあるスポーツカー

現在国産のスポーツカーはめっきり減ってしまいましたが、エンジンの搭載位置と駆動輪の組み合わせで多いのはFR、次いで4WD、FFの順です。MRやRRは輸入車でも数が少ないので、今回はFF/FR/4WDという3タイプに分けて、それぞれカッコいいスポーツカーを紹介します。

エンジンや駆動輪の位置によって、フォルムも異なるのも面白いところです。もちろん花形であるため、いずれもカッコいいスタイルが与えられています。

王道のFRスポーツカー BEST3

エンジンをコンパクトにできるようになった現在でも、FRらしい走りの楽しさを予感させるロングノーズ・ショートデッキや、それを彷彿させるデザインを採るのがFRスポーツカーです。フロントからリアエンドまで美しくラインを描く、カッコいい3台を選びました。

第1位「トヨタGR86/スバルBRZ」トヨタとスバルで生んだコンパクトFRスポーツカー

●279.9〜351.2万円(トヨタGR86) ●全長4265mm / 全幅1775mm / 全高1310mm(両車共通)

フロントおよびリアフェンダーの膨らみや、水平対向エンジンを搭載したことで実現できる低いボンネットフードなど、FRらしい楽しい走りを予感させてくれます

スポーツカーの灯を絶やしてはならぬと、トヨタとスバルがタッグを組んで生まれたコンパクトFRスポーツカーがトヨタ86/スバルBRZ。その2代目でそのスピリットはさらに磨きがかけられ、それを示すように86はGR86へと改名しました。同時にFR伝統のロングノーズ・ショートデッキというフォルムもさらに無駄がそぎ落とされた、普遍的なFRスタイルを手に入れました。

搭載されたエンジンは2.4L水平対向エンジン。これに6速MTまたは6速ATが組み合わされます。一見同じクルマに見えますが、走りの味はGR86とBRZで変えられています。

フロントのエアアウトレットやサイドシルスポイラー、リアのダックテールはモータースポーツ参戦車からのフィードバックですが、見事に全体に馴染んでいます

第2位「日産フェアレディZ」歴代「Z」を彷彿させつつ新世代を感じさせる「Z」

●価格未定 ●サイズ不明

ヘッドライトはS30型240ZGをイメージして、2つの半円が組み合わされています。写真は北米仕様

数々の伝説を作ってきたフェアレディZの最新型。ルーフラインの描き方などに歴代の「Z」へのオマージュもありつつ、LEDヘッドライトの活用など21世紀にアップデートされた最先端のフォルムが、新たな「Z」の魅力を生んでいます。もちろんロングノーズ・ショートデッキで、リアに重心があるようなFRスポーツの、いや「Z」の伝統をしっかりと受け継いだデザインです。

北米仕様で発表されたエンジンは3LのV6ツインターボ。これに9速ATまたは6速MTが組み合わされます。日本でも間もなく発表される予定です。

第3位「マツダロードスター」世界に誇る国産オープンライトウェイトスポーツカー

●260.15〜333.41万円 ●全長3915mm / 全幅1735mm / 全高1235mm

先代モデルからAピラーが後退したこともあり、FRスポーツカーらしい、ロングノーズが強調されたデザインに。にもかかわらず、全長は歴代モデルで最もコンパクト

世界中で人気を得た国産オープンライトウェイトスポーツカー、マツダロードスター。世代ごとに「オープンライトウェイトスポーツカーとは?」と突き詰めるため、世代間に見た目の類似性はあまりありませんが、それがまたこのクルマの魅力。現行型ではウインドウを下げた時の姿と、抑揚のある曲線が躍動感と光の移ろいを表現するという、他社にはないカッコよさが追求されています。

搭載されるエンジンは1.5L。これに6速MTまたは6速ATが組み合わされます。ハードトップルーフを備えるロードスターRFもまた、別のカッコよさがあります。

ロードスターと違いキャビンの存在を感じるロードスターRFは、ルーフを開けても、あえてリアピラーが残るデザインが採用されました

俊敏なFFスポーツカー BEST3

ハッチバックスタイルのFFスポーツカーは、かつて「ホットハッチ」と呼ばれていました。現在でも俊敏に走り回る火の玉のようなスポーツカーがあります。今にも勢いよく駆け出してきそうな、そんなカッコいい3台を紹介します。

第1位「スイフトスポーツ」ヨーロッパ仕様と同じボディだからワイド感がある

●187.44〜214.17万円 ●全長3890mm / 全幅1735mm / 全高1500mm

ノーマルグレードでもオプションのリアスポイラー等を付ければ、同じように見せることはできます。しかし全幅+40mmの違いは、意外と見た目のワイド感や安定感に現れています

ヨーロッパなど海外でも販売されているスズキスイフト。アルプスの山岳路を駆け巡り、アウトバーンをひた走るようなヨーロッパのユーザーを満足させている一台です。高い走行性能を得るため、現行型ではトレッドが広げられて全幅が1700mmを超えましたが、日本仕様は5ナンバーサイズにリサイズされています。

ところがスイフトの頂点モデルのスポーツだけは、ヨーロッパと同じボディを使用。このアグレッシブな見た目は、高い走行性能の裏付けによるものなのです。

1.4Lターボに6速MTまたは6速ATの組み合わせ。コンパクトなボディを活かした俊敏な身のこなしや胸のすく加速感は、控えめな見た目以上です。

第2位「ルノーメガーヌR.S.」世界最速FFは見た目でもその速さを見せつける

●464〜504万円 ●全長4410mm / 全幅1875mm / 全高1465mm

速く走れるクルマを意のままに止めることができるブレンボ製ブレーキ。その赤いディスクブレーキがホイールから見える姿は、高性能モデルであることの証です

ドイツ・ニュルブルクリンク北コースで量産車FF車世界最速を記録したメガーヌR.S.。エンジンはもちろん、速度に応じて後輪の角度を変える「4コントロール」や、ラリー由来のサスペンションなどは表から見えませんが、フェンダーの張り出し方やF1由来のエアインテークブレードなど、ボディデザインの隅々からそのパフォーマンスの高さを感じ取れます。

1.8Lターボに6速ATの組み合わせ。よりスポーティなトロフィーなら6速MTも選べます。

第3位「フォルクスワーゲン ポロ」人々を熱狂させたホットハッチの正統な継承者

●377.5〜410.15万円 ●全長4075mm / 全幅1750mm / 全高1440mm

同社の「GTI」の伝統である赤いストライプの入ったフロントグリル。シートも伝統のタータンチェック柄です

「ホットハッチ」の代表格といえば初代フォルクスワーゲン ゴルフGTI。8代目ゴルフは随分大きくなってしまいましたが、代わりに初代ゴルフなみに成長してきたのが弟分のポロです。車を操る楽しさは、技術の向上でさらに進化。それでもノーマルグレードと見た目で大きな変化がないところが、サーキットではなく峠道を楽しむホットハッチらしさ。ポロGTIもそんな王道のデザインで、そこがカッコいいのです。

2Lターボに6速DSG(2ペダルMT)の組み合わせ。過去に6速MTも限定で販売されたことがあるので、今後に期待!?

速さで有利な4WDスポーツカー BEST3

タイヤを覆うフェンダーからして迫力があり、まさに4輪で地面を掴んで走るイメージのある3台を紹介します。4輪の駆動力を電子制御して、より速く走るのが当たり前となった今では、SUVのフォルムを持つスポーツカーもあるのです。

第1位「日産GT-R」国産スポーツカーの頂点にふさわしい堂々としたフォルム

●1082.84〜1463.66万円 ●全長4710mm / 全幅1895mm / 全高1370mm

写真は専用カーボン製ルーフなど専用装備が奢られたハイパフォーマンスモデルのGT-R Track edition engineered by NISMO T-spec」。既に完売しています

登場した2007年からもう14年。それでも国産スポーツカーの頂点に君臨し続ける日産GT-Rは、その性能も見た目も唯一無二の輝きを放ち続けています。GT-Rの伝統と、空力特性の解析など最新テクノロジーの融合によって生まれたエクステリアは、まるで戦闘機か、ガンダムのようなモビルスーツ。乗り込む際、自分はドライバーではなくパイロットなのだと思わせます。

2022年モデルは最高出力570ps/最大トルク637N・mを発揮する3.8L V6ツインターボに6速デュアルクラッチトランスミッションを搭載。GT-R NISMOなど仕様違いのモデルもあります。

第2位「トヨタGRヤリス」小粒でピリッとしたモータースポーツの入門編

●265〜456万円 ●全長3995mm / 全幅1805mm / 全高1455mm

ベースのヤリスが5ドアなのに対し、GRヤリスは3ドアなのがまずカッコいいポイント。全長4m以下なのに3ナンバー化を厭わず大きく張り出した4つのタイヤがアグレッシブさを伝えてくれます

トヨタヤリスをベースに「誰もが安心して意のままに運転できるクルマ」として開発されたGRヤリス。いわばモータースポーツの入門車です。そのため、いわゆる生活四駆ではなく、ラリーで得た知見を活かして開発された4WDシステムを搭載しています。それを象徴するように、空気を大量に吸い込める大きなフロントグリルと、張り出したフェンダーが特徴的。全長は4mを切るのに、全幅は1800mm超とかなり筋肉質な、カッコいいフォルムです。

1.6Lターボ×6速MT車のほか、2WDで1.5L×CVTもあります。速く走るためや、カッコよく決めるための専用オプションパーツも豊富です。

第3位「三菱エクリプスクロスPHEV」同社のラリー技術と電動技術が結晶したスポーツSUV

●384.89〜447.7万円 ●全長4545mm / 全幅1805mm / 全高1685mm

スマートな見た目ですが、2つのモーターによってス素早くムーズにコーナリングでき、街だけでなくパジェロのように砂漠を爆走することもできます。そのギャップもカッコいい

シャープな目元に大きく寝たリアウインドウと、今どきのSUVテイストの三菱エクリプスクロスPHEV。しかもちょっとしたスポーツカーを追い回せる走行性能が与えられています。何しろ中身は、同社のランサーエボリューションやパジェロで培われたラリー技術と、i-MiEVから始まった電動技術の結晶。それが街にも映えるようなクーペ風SUVに搭載されているというわけです。

2.4Lエンジンに2つのモーターが組み合わされたプラグインハイブリッド。最大57.3kmモーターのみで走り、バッテリーが少なくなったらエンジンが発電してモーターへ電気を供給します。

電子制御をどこまで許せるか?によって選び方も変わる

安全技術の向上や、4WDで触れたように速く走るために4輪を制御する技術の革新は、逆にかつての車をドライバーの腕で操る楽しさを奪うことにもなりかねません。例えばドリフト走行は、車両姿勢を制御する電子制御技術で抑え込むことができます。しかしBMWのMモデルをはじめ、この機能を任意にオフにする、つまりドリフト走行も可能なスポーツカーも登場しています。安心してかっ飛ばしたいか、自らの腕次第で操りたいか。どちらに重きを置くのか、そのバランスによって選ぶべきカッコいいスポーツカーも変わってくるでしょう。

FF/FR/4WDのどれで走る楽しみを得たいか?

エンジンの搭載位置と駆動輪によって走り方が変わることが、最もわかりやすいのは、SUVでもミニバンでもなく、やはりスポーツカーでしょう。FF/FR/4WDによって、ドライバーの操り方も変わります。あなたならどのタイプで走ることを楽しみたいですか。

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