「トヨタ プリウス(4代目・2015年~)」TNGAで乗り心地が飛躍的に良くなったハイブリッドカーの先駆者【人気モデル購入徹底ガイド】

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「21世紀に間にあいました。」というキャッチコピーで1997年にデビューした、量産車世界初となるハイブリッドカーのプリウス。それから18年後に登場した4代目プリウスは40.8km/L(JC08モード)と世界トップレベルの燃費を達成。また、初めて4WDも設定されるなど、大きな進化を遂げました。

【サマリー】上質なイメージのハイブリッドカーに進化

「もっといいクルマづくり」というトヨタの指針であるTNGAの考えを取り入れた初のモデルとなった4代目プリウス。2015年にラスベガスでワールドプレミアとなり、その年の東京モーターショーで日本初披露されたときは多くの人が会場に詰めかけました。

ハイブリッドカーとしての燃費の良さはもちろん、しっとりした乗り味や上質なインテリアで高級感を高めたモデルに生まれ変わりました。さらに低重心のスタイルでスポーティな雰囲気も与えられました。ボディカラーはベーシックな色以外にビビッドな色が設定されたことが大きな特徴です。

【外観スタイル】エモーショナルなイメージに生まれ変わったエクステリア

2代目で初めて採用されたトライアングルシルエット(横から見たときに三角形に見える空力を重視したシルエット)を継承しながら、TNGAによる新たなプラットフォーム(GA-Cプラットフォーム)により低く構えたデザインが採用されました。ちなみにプリウスのフロントについたトヨタのエンブレム位置はスポーツモデルの初代86と同じ高さであることも話題になりました。

フロントデザインは先代に比べるとかなりエモーショナルに進化。キーンルックと呼ばれたフロントフェイスを継承しつつ、立体的な造形のヘッドライトによりアバンギャルドなイメージになりました。

リアコンビライトもボディラインに沿ってLEDのテールライトが艶かしく光る複雑な造形になっています。

【インテリア】先進性と温かみが同居した室内空間

先代が宙に浮いたようなセンターコンソールで未来感を演出していたのに対し、4代目プリウスのインテリアはベーシックな雰囲気にまとめられています。

幅広のディスプレイはインパネ上部のセンターに配置。ステアリングホイール、センターコンソールトレイ、インパネやドアトリムには温かみを感じさせる素材を使うことで親しみやすさが表現されました。

【走り・燃費】JC08モード40km/Lの大台に到達

TNGAプラットフォームは低重心を強調したデザインだけでなく、高い質感を感じさせる走りにも貢献しています。このプラットフォームによりボディのねじり剛性は約60%向上。リアサスペンションは4代目からダブルウィッシュボーンリヤサスペンションに変わったことで、路面からの突き上げ感が少なくなるとともにコーナリング性能も大きく向上しています。

ハイブリッドシステムも大きく進化。エンジンは細部にまで改良が加えられて最大熱効率40%を実現。モーターは約20%の損失低減と小型化され、燃費性能が大きく向上。Eグレードは40.8km/L、その他のFF車は37.2km/L(いずれもJC08モード)を達成しました。

また、大きなトピックとして4代目で初めて4WDが設定されたことが挙げられます。このシステムは後輪側に独立したモーターを設置。普段は2WDで走行しながらも常に状態をチェックし、必要なときに後輪側のモーターを駆動させるE-Four(電気式4輪駆動方式)になります。

【安全装備】歩行者検知機能もついたToyota Safety Sense Pを搭載

初期のトヨタの先進安全装備は、大衆車向けのToyota Safety Sense Cと高級車向けのToyota Safety Sense Pが用意されました。

4代目プリウスはデビュー時、Toyota Safety Sense PをAとAプレミアム、そしてそれぞれのツーリングセレクションに標準装備。その他のグレードはオプション設定されました。

搭載される機能は以下のとおりです。

■歩行者検知機能付きのプリクラッシュセーフティ
■全車速追従機能付きのレーダークルーズコントロール
■ステアリング制御付きのレーンディパーチャーアラート
■オートマチックハイビーム

また、Toyota Safety Sense Pが標準装備されるグレードでは以下の機能も標準装備になっていました。

■ブラインドスポットモニター
■インテリジェントクリアランスソナー
■シンプルインテリジェントパーキングアシスト

【グレード構成】4グレードに加え、スポーティなツーリングセレクションを用意

Eは燃費性能を追求したグレードで、装備はかなり簡素化されています。実質的なエントリーグレードはS。さらに先進安全装備が標準装備された中間グレードのA、シートが本革になる上級グレードのAプレミアムという4つのグレードが用意されています。

そしてE以外のグレードにはブラック塗装と樹脂加飾が施された17インチアルミホイールが装着されたツーリングセレクションが用意されました。

駆動用バッテリーは、AとAプレミアム(いずれも2WD)はリチウムイオン電池、SとE,そしてAとAプレミアムの4WDはニッケル水素電池という違いもありました。

【マイナーチェンジ&改良一覧】前期型と後期型はデザインがまったく違う

2015年12月にデビューした4代目プリウス。徹底的に空力性能を高めるとともにエンジンやハイブリッドシステムの効率化により世界トップレベルの低燃費を実現しました。また先進的なモデルらしく、路車間通信システム、車々間通信システムによってさまざまな情報をドライバーに伝えるITSコネクトも用意されました(全グレードオプション設定)。

トヨタのWEBサイトを見るとプリウスは「セダン」の中で紹介されています。しかしプリウスのテールゲートはルーフ部分まで大きく開くタイプになるため、厳密にいうとセダンではなくハッチバックになります。

4代目プリウス前期型の弱点を挙げるとしたら売れ筋のSグレードで先進安全装備がオプション設定になっていたことでしたが、2016年8月にはSグレードでToyota Safety Sense Pを標準装備にしたSセーフティプラスが登場しました。

2017年11月の一部改良ではAおよびAプレミアム、それぞれのツーリングセレクションのフロントコンソールトレイをピアノブラック加飾に変更(ブラック内装選択時)。合わせてこれらのグレードに11.6インチのT-Connect SDナビゲーションシステムがオプション設定されました。

2018年12月:エクステリアデザインを大幅変更

優れた燃費性能やTNGAによる上質な乗り味が4代目プリウスですが、特徴的なデザインには賛否両論がありました。というのも歴代プリウスに乗ってきたオーナーはどちらかというとコンサバティブ(保守的)なデザインを好む傾向があり、エモーショナルさを追求した4代目のデザインは受け入れにくいという声が多かったのです。

それもあり、4代目プリウスは2018年12月のマイナーチェンジでデザインの方向性を大きく変えました。エッジの効いたライトは上下のつながりを廃してマイルドなイメージに変更。グリルの形も親しみ感のあるものに変更されました。テールライトも縦長のものからベーシックな雰囲気に変わっています。

先進安全装備はToyota Safety Senseが全グレード標準装備に。合わせてコネクテッドサービスに必要な専用通信機DCMが全グレード標準装備されました(新車から3年間コネクテッドサービスを無料で利用可能)。

2020年7月にはToyota Safety Senseの機能が強化されました。その内容は以下のとおり。

■プリクラッシュセーフティが夜間の歩行者と昼間の自転車運転者にも対応。
■レーダークルーズコントロール使用時に同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援するレーントレーシングアシストを装備。
■カメラが認識した道路標識をディスプレイに表示するロードサインアシストを装備。
■先行車発進告知機能を追加。

さらにアクセルとブレーキの踏み間違いやアクセルの踏みすぎなどで起こる衝突被害を軽減するインテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]も全グレード標準装備されました。そしてこのタイミングでAC100V・1500Wのアクセサリーコンセントが全グレード標準装備になっています。

プリウスのおすすめモデル#1】2020年7月以降のA、Aプレミアム

先進性にこだわる人、最新の安全装備が欲しい人におすすめなのは、やはり最新のプリウス。夜間の歩行者にまで対応しているToyota Safety Senseなら、運転に自信がない人でも安心感が大きくなるはずです。

トヨタではアクセルとブレーキの踏み間違いによる被害を軽減するインテリジェントクリアランスソナーが一部グレード標準またはオプションというものが多かったのですが、この年式なら標準装備になっているのもうれしい部分。A、Aプレミアム、そしてツーリングセレクションには車線変更時に斜め後方から近づく車両の存在を知らせてくれるブラインドスポットモニターも標準装備です。

プリウスのおすすめモデル#2】前期型のAツーリングセレクション

おとなしくなった後期型より、アグレッシブな前期型のデザインが好きという人も少なくないはず。それなら17インチアルミホイールを履くツーリングセレクションがおすすめ。スポーティな外観に大径ホイールがマッチします。

前期型は写真のサーモテクトライムグリーンなど、ビビッドなカラーも用意されました。あえてこれらを選んでみると、街中でかなり目立つはず!

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【まとめ】ハイブリッドの先駆者らしい先進性を感じることができる

初代や2代目が登場したころと違い、現在は多くのモデルにハイブリッドが設定されています。その中であえてプリウスを選ぶ理由。それはハイブリッドカーの先駆者である先進性にあるのではないかと感じます。

それはハイブリッドであることにとどまらず、早くから高性能な先進安全装備が備わったこと、コネクテッド技術に対応していることなど、随所で先進性を感じることができます。ハイブリッドカーが一般的になった世の中でも、プリウスを選ぶ価値は高いと思います。

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※この記事は2022年7月現在の情報に基づいています。

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