「マツダ デミオ(4代目・2014年~2019年)」魂動デザインを採用する新世代商品群初のコンパクトカー【人気モデル購入徹底ガイド】

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スペースユーティリティや経済性が重視される国産Bセグメントハッチバックのなかで、歴代デミオはスポーティな走りとスタイリングで差別化を図ってきました。4代目は「クラス概念を打ち破るコンパクト」をテーマに、存在感のある魂動デザイン、スタイリッシュで質感の高いインテリア、欧州車に迫る動力性能でライバルを凌駕しています。

【サマリー】クラスの水準を大きく超える質感と走りのパフォーマンス

CX-5、アテンザ、アクセラに続き「魂動(こどう)デザイン」と新世代技術「スカイアクティブテクノロジー」を全面採用する、新世代商品群の第4弾として登場した4代目デミオ。

新世代商品の特徴である「意のままの走り」を継承しながら、コンパクトハッチに求められる「街中での扱いやすさ、運転のしやすさ」が進化。

初搭載された1.5Lディーゼルターボエンジンをはじめ、新設計の6速AT、このクラスでは希少なマニュアルミッションも選べるなど、走りの楽しさも味わえます。なお、2019年7月に大掛かりな商品改良を施したのを機にマツダ2に車名を変更しています。

4代目デミオに搭載された主な新技術は次のとおり。

■マツダコネクト:オーディオ、コミュニケーション、ナビゲーション機能を集約した先進のカーコネクティビティシステム。走行中にインターネット接続やソーシャルネットワークコミュニケーション機能を安全に利用できるようになり、走る歓びを広げてくれます。

■新開発の小排気量クリーンディーゼルエンジン:2.5Lガソリンエンジン並みの力強いトルクと低燃費を実現した、新開発の1.5Lディーゼルターボエンジン。

■軽量高剛性ボディ:構造、工法、素材のすべてを刷新し、衝突安全性、軽量性、剛性の相反する3つの要素を高レベルで実現したスカイアクティブボディを採用。

■先進安全技術:ミリ波レーダーやカメラなどの検知デバイスを使い、ドライバーの運転・危険認知の支援と衝突回避/被害軽減を図る「i-ACTIVSENSE」を搭載。

■新世代4WDシステム:複数のセンサーを用いた前輪スリップ予兆検知システムと4WD走行への切り替えレスポンスを高めるトルク制御システムを搭載した高効率4WD。

走りにこだわるマツダブランドのコンパクトカーらしく、街中やワインディング、高速道路まで、どの場面でも楽しく、安心して走れることを追求したデミオ。クリーンディーゼルエンジンを初搭載するなど、新技術を惜しげもなく投入しています。

【外観スタイル】魂動デザインをコンパクトボディで表現

マツダのデザインテーマ「魂動-SOUL of MOTION」をコンパクトボディに再構築。

先代モデルに対しフロントタイヤを80mm前に、Aピラーの位置を80mm後ろに引いてキャビンを後方にオフセット。

リアタイヤに荷重が掛かった走りのシルエットを演出しながら、魂動デザインの特徴のひとつである力強いスタンスを生み出すために、クラス最大径のタイヤを極限までボディの四隅に配し、ショートオーバーハング、ワイドトレッドの迫力あるフォルムに。

力強く張り出した前後フェンダーで踏ん張り感と俊敏な走りを強調しています。

【インテリア】小型飛行機をヒントにしたコクピット

小型飛行機にヒントを得たインテリアデザイン。メーターフードから広がるインパネは飛行機の翼、丸い空調ルーバーはジェットエンジン、ドアトリムに放射状に広がるラインは、ジェットエンジンから吹き出す気流をイメージしています。

前席はドライバーが走りを楽しむことに集中できる「コクピットゾーン」と、左右に広がり感のある「助手席ゾーン」で構成され、それぞれが快適に過ごせる空間に仕立てています。

【走り・燃費】大トルクの1.5Lディーゼルターボを初搭載

デビュー時のパワートレインは全域でトルクアップを果たした1.3Lのガソリンエンジンと、新開発の1.5Lディーゼルターボエンジン。トランスミッションは新設計の6速ATと、ディーゼルは6速MT、ガソリンは5速MTをラインアップ。

ガソリンエンジンは1.3Lがメインで、1.5Lはモータースポーツベースの15MBのみでしたが、2018年8月の商品改良ですべてのグレードで排気量を1.3Lから1.5Lに拡大。エンジン効率の「おいしい領域」を積極的に引き出せるようになり、アクセルの踏み込み量やシフトダウンの頻度が減少し、実用領域での燃費向上に貢献しています。

ディーゼルエンジンの燃費は2WDの6速MT車でJC08モード30.0km/L。これはハイブリッド車や軽自動車を除く内燃機関搭載車として最高の数値になります。

【安全装備】2017年12月の商品改良で安全装備を拡充

2017年12月の商品改良で先進安全技術「i-ACTIVSENSE(アイ・アクティブセンス)」の採用を拡充。

車両だけでなく歩行者も検知するアドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート、車線逸脱警報システム、ハイビーム・コントロール・システムが全車標準に。すでに標準化されていた前進時のAT誤発進抑制装置との組み合わせで、国が推進するサポカーSワイドに対応しました。

さらに、後退時のスマート・シティ・ブレーキ・サポート、リヤパーキングセンサー(センサー/コーナー)も全車に標準装備しています。

【グレード構成】素材や色の使い方でキャラクターを差別化

4代目デミオはエンジンや内装の違いにより大きく4つのタイプに分かれています。

■C(写真上)
基本的な質感を備えたスタンダードモデル。青基調のストライプを取り入れたファブリックシートや、光沢のあるブラックの空調リング、革シボの樹脂素材で作られたインパネデコレーションパネルでスポーティさと質感の高さを表現しています。

■S/XD(写真下)

ピアノブラックと黒基調に、ネイビーブルーのファブリックとクロームシルバーをコーディネート。インパネデコレーションパネルには新開発の高光沢カラー樹脂素材が使われ、個性をいっそう際立たせています。

■ツーリング(写真下)

デビュー時はブラックとレッドのコンビネーションでしたが、2016年11月の商品改良でブラックを基調としたモノトーンカラーに変更し、フォーマルさとスポーティさをクールに表現しています。スイッチパネルのピアノブラック加飾、ドアトリムのステッチなど、細部の質感にもこだわっています。

■Lパッケージ(写真下)

デミオが目指す「ミニマルな上質さ」が際立つインテリア。シート表皮に本革や手触りのいいスエード調人工皮革を使い、ピアノブラックやサテンクロームの加飾、ドアのステッチなど、細部まで質感を高めています。

【マイナーチェンジ&改良一覧】年次改良で走りと質感をブラッシュアップ

「クラス概念を打ち破る新世代コンパクト」という志のもと、理想的なドライビングポジションやペダル配置、安全優先のヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)や質感の高い内外装が与えられました。

2.5Lガソリンエンジン並みの最大トルクと優れた燃費性能を兼ね備えた新開発のクリーンディーゼルエンジンなど、CX-5以降の新世代商品群で培ってきた新しいマツダの技術やデザイン思想をコンパクトボディに凝縮しています。

その志の高さが評価され、2014-15日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。

2015年9月にはモータースポーツのベース車として「15MB」を追加。4-2-1排気システムを採用し、力強いトルクと高効率を実現した1.5Lガソリンエンジンを搭載し、6速MTや大径ブレーキの採用など、モータースポーツで意のままに操れる仕様になっています。

2015年12月の商品改良ではディーゼルエンジン搭載車にエンジンのノック音を抑え、静粛性を高める「ナチュラル・サウンド・スムーザー」を設定。また、ガソリン車を含む全車で電動パワーステアリングの応答初期のコントロール性を向上させて、マツダが目指す「人馬一体感」が進化しました。

2016年11月:商品改良 G-ベクタリングコントロールを採用

7年弱のマツダはブランド価値向上を目的とした商品改良で最新技術を積極投入しています。

2016年11月の改良では新世代車両運動制御技術「スカイアクティブビークルダイナミクス」の第1弾として、ハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクを緻密に変化させ、横方向と前後方向の加速度を統合的にコントロールする「G-ベクタリングコントロール」を全車に標準装備しました。

2018年8月の商品改良ではガソリンエンジンの排気量を1.3Lから1.5Lに拡大。市街地だけでなく高速道路や坂道など、さまざまな走行シーンで「ゆとりのあるスムーズな走り」と実用領域での燃費向上を実現しました。

【デミオのおすすめモデル#1】2018年8月以降のガソリン車

4代目デミオのガソリンエンジンは1.3Lがメインで1.5Lはモータースポーツ仕様の15MBのみの設定でしたが、18年8月の一部改良でガソリン全車が1.5Lエンジンになりました。軽量コンパクトボディに排気量+200㏄の効果は大きく、街乗りでの出足のよさや高速の追い越し加速で「走りのゆとり」を実感できます。

【デミオのおすすめモデル#2】2017年12月以降のXDツーリング

4代目デミオの個性ともいえるのが、1.5Lのディーゼルターボエンジン。国産Bセグメントのディーゼル車はとても希少で、2.5Lガソリンエンジン並みの大トルクは、ダウンサイジングターボやハイブリッドが主流のライバル車では得難い力強い走りを堪能できます。

せっかくディーゼル車を狙うなら先進安全装備が強化された2017年12月以降で、交通標識認識システム(TSR)、ドライバー・アテンション・アラート(DAA)が備わるXDツーリングとXDツーリングLパッケージがおすすめです。

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【まとめ】上質な国産コンパクトハッチが欲しい人におすすめ

SUVやミニバン人気の陰に隠れがちなBセグメントのコンパクトハッチバックですが、デミオは1996年の発売以降、外観からは想像できない広々とした室内空間を備える初代、走行性能を追求した2代目、スポーティなスタイリングを提案した3代目と、国産Bセグカーに新しい価値を打ち出してきました。

4代目デミオは魂動デザインをはじめ、ディーゼルターボやトルコン式の6速AT、MTの設定など、ライバルにはない個性が光ります。

「クルマの価値はサイズに比例する」という既成概念を打ち破るべく、デザイン、走り、機能性など、あらゆる項目の「質」を高めることを目指した、マツダのチャレンジスピリットがコンパクトボディに凝縮されています。

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