ライト類 の故障・不具合について
目次
POINT
- テールレンズが点灯しない不具合はハーネスやソケットの断線や接触不良が疑われる
- ヘッドライトの不具合は玉切れ以外にも筐体の水漏れやレンズの黄ばみにも注意が必要
- 劣化したHIDバーナーは新品に交換することで不具合は解消する
- フォグランプバルブやヘッドランプバルブの不具合は新品のバルブへの交換やハーネスやカプラーの接触不良を修理することで解決する
テールレンズ本体(ASSY)不具合の原因はハーネスやソケットの断線や接触不良
ライト類の不具合で多いのがテールレンズ本体(ASSY・アッセンブリー:複数のパーツが組み上がった状態)の不具合です。テールレンズに不具合があるとテールライトが「点灯しない」状態になります。
テールレンズ本体(ASSY)はストップライト、ウィンカー、テールライト、反射板がセットとなった灯火部品で、コンビランプと呼ばれることがあります。テールレンズは後続車に自車の減速・停車、右左折と車線変更、夜間に自車の存在を知らせる重要な保安部品です。事故などの破損を除けば、故障はハーネスの断線やソケットの接触不良が不具合の原因となります。
ヘッドライト本体(ASSY)はプラスチックレンズの黄ばみにも注意が必要
ヘッドライト本体(ASSY)に不具合があると、ヘッドライトが点灯しなくなります。
ヘッドライトはクルマの夜道やトンネルなど視界が悪いときに前方を照らすために必要不可欠なパーツで、使用される光源によってLEDやHID、プロジェクター、ハロゲンの4種類があります。その構造はプラスチック製(旧車は金属製がほとんど)のハウジングに、光源となるバルブ(電球)と中央に配され、それを囲むように光を効率よく照射するためにお椀状のリフレクター(反射板)が配しており、その前には広範囲に光を拡散させるプラスチックやガラス製のレンズが組み合わされます。
ヘッドライトの不具合はレンズと筐体の隙間からの水漏れ、長期使用によるリフレクターの焼け、配線やカプラーの不具合、紫外線によるプラスチック製レンズの経年劣化が原因となります。
HIDバーナーは使用を続けているうちに徐々に劣化が進む
ヘッドライトの中でも光源に明るく長寿命なHIDを使用する車種は、HIDバーナーの故障に注意が必要です。HIDバーナーに不具合があると、ヘッドライトが点灯しなくなります。
HIDはハロゲンランプと同じく形状は電球型をしていますが、フィラメントに相当するパーツがありません。その発光の仕組はバッテリーから流れてくる直流電流をバラストと呼ばれる安定器で交流に変換し、イグナイターという点火装置で昇圧して、その電力をキセノンガスや水銀、ヨウ化金属を封入したガラス管の内部で放電させることで、化学反応が発生して明かりを照らします。
HIDバーナーは長期間使用していると経年劣化により光量が低下したり、発光が不安定になったりします。点灯時の負荷が大きいことからスイッチのオン・オフを繰り返すと寿命が短くなるので注意が必要です。