エアコン の故障・不具合一覧

エアコン の故障・不具合の一覧を表示しています。該当の症状を選択して、修理方法を確認しましょう。 

※原因は症状から過去の事例を参考にしたもので、不具合の原因を断定するものではありません。
※修理内容は修理工場での作業事例を説明するもので自己修理を推奨するものではありません。

エアコン の故障・不具合について

エアコンのイメージ

記事監修:柴 健太郎

プレミアモビリティサービス株式会社 執行役員
一般財団法人日本技能研修機構(JATTO)理事

POINT

  • エアコンガス
  • オイル漏れには注意が必要。エアコンガスは数千円で補充が可能
  • エアコンコンプレッサーやエキスパンションバルブなどの内部機器が故障した場合は、故障箇所を新品もしくは程度の良い中古品と交換修理
  • エアコンコントロールユニットの故障は新品ユニットに交換が基本。スイッチの接触不良やヒューズ切れの修理で直ることもある
  • 内部機器の故障が複数ある場合や補修部品を個別設定していない車種は、エアコンユニットごと本体(ASSY)交換

エアコンの不具合で最も多いのが、エアコンガス・オイル漏れ

エアコンの不具合のうち、最も多いのがエアコンガス(冷媒ガス)やエアコンオイル漏れです。

使用するエアコンガスが何らかの理由で減ったり、コンプレッサーの潤滑と気密性を高めてガス漏れを防ぐエアコンオイルが少なくなったりすると、冷風が出なくなります。また、「ガラガラ」「カンカン」といった異音やうなり音が発生することもあります。

エアコンコンプレッサーは、カーエアコン内部のエアコンガスを圧縮・循環させることで、吹出口から冷風を送る仕組みになっています。

エアコンガスが減ったときは、専用のガスを補充します。このとき、エアコンオイルも一緒に補充することが一般的です。なお、エアコンガスの漏れが配管の接続部分にあるOリングの劣化が原因の場合は、Oリングを新品に交換します。

エアコンの内部パーツが故障すると冷気が出ないだけでなく、ガラガラした異音やうなり音が発生することがある

エアコンコンプレッサーやエキスパンションバルブ、エバポレーター、ブロアファンモーター、コンデンサー、ホース、パイプなどエアコンシステムには多くのパーツが使用されています。それらの故障や破損も、エアコンが冷えない、異音が発生するなどのエアコンの不具合の原因となります。

エアコンコンプレッサーとは、低温低圧のエアコンガスを圧縮して高温高圧に圧縮するための装置のことです。エキスパンションバルブは、圧縮されたエアコンガスを霧状にして噴射するパーツで、エバポレーターはコンプレッサーで圧縮し、コンデンサーで放熱液化したエアコンガスが蒸発時の潜熱により空気を冷却するための熱交換器、ブロアファンモーターはエアコンから風を吹き出すためのパーツ、コンデンサーとはエアコンの車外熱交換器となります。

これらのパーツは、まったく使わないより動かしたほうがコンディションを維持することができます。冬などにエアコンをあまり使わない人でも、ときどきエアコンを作動させたほうが故障を防ぐことができます。

エアコンコントロールユニットが故障するとエアコンの制御ができなくなる

エアコンの制御を行う、エアコンコントロールユニットの故障もよく発生しています。

エアコンコントロールユニットは、ドライバーやパッセンジャーのパネル操作に合わせて冷気の流れる量を調整し、車内の温度管理を行うものです。オートエアコンでは、センサーが車内や車外の温度を測定し、風量やどの吹出口から冷気を吹き出すかをコントロールしますが、乗員がマニュアル操作で任意に調整することも可能です。

これらの制御は、エアコンコントロールユニットに組み込まれたコンピューターが行うのですが、コントロールユニットに不具合があると風が出ない、温度・風量調整ができない、操作部のボタンが反応しない、勝手にボタンがオフになる、電源が入らないといた症状が発生します。

また、操作パネルの故障が原因となる場合があります。特定のボタンだけが反応しない場合は、接触不良の疑いがあり、スイッチ類のすべてが反応しない場合はヒューズ切れが疑われます。また、パネル全体が暗くて表示が見えない場合はパネルのライトが切れている可能性が考えられます。

この記事の監修

柴 健太郎

プレミアモビリティサービス株式会社 執行役員
一般財団法人日本技能研修機構(JATTO)理事