ヒーターが効かない 原因を解決する方法
POINT
- クルマのヒーターは冷却水の熱を利用している。サーモスタットに不具合が生じると常に冷却水がラジエターに送られて冷やされ続けるので、温風を出すための熱が得られなくなる。
- 冷却水漏れによる冷却水不足も原因の一つ。エンジンのオーバーヒートにつながる可能性もあるので早めに整備工場などで確認したい。
もっとも多い原因はサーモスタットの不具合
ヒーターが効かない場合、原因として多いのはサーモスタットの不具合です。
サーモスタットは冷却水の循環を制御する装置で、一定温度になるとサーモスタットが開いてラジエターに冷却水を送って冷却水を冷やします。そして冷却水が十分冷えるとサーモスタットが閉じてエンジンを温めます。これによりエンジンは常に効率的な温度を保っています。
サーモスタットは消耗品であり経年劣化による不具合で開きっぱなしになると常に冷却水が冷やされるため、温風を出すための熱が得られなくなります。サーモスタットに不具合があった場合は部品交換となります。費用は国産車の場合、工賃を含めて1万円程度ですが輸入車で電動サーモスタットなどを採用している場合は部品代だけで数万円となることもあるようです。
冷却水漏れによる不具合にも注意
ラジエター、ウォーターポンプ、ヒーターコアなど、冷却水が循環する経路内のパーツ接合部などからの冷却水漏れによる冷却水不足もヒーターが効かない原因になります。冷却水不足はヒーターが効かないだけでなく、エンジンのオーバーヒートを招く危険性もあります。
駐車場の愛車の下に液体の漏れ跡がある場合は、それがオイルなのか冷却水なのか匂いなどから確認し、いずれにしても整備工場などで原因の特定をすることをおすすめします。
（高橋 満）
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