予防安全装置 の故障・不具合について
目次
POINT
- レーンキープ計測器やレーンキープコントロールユニットが故障すると予防安全系警告灯が点灯することがある。その場合は整備工場にて故障箇所を特定し、必要な修理を行う。
- コーナーセンサーは条件次第では誤作動することがあるので、修理の前に専用テスターによる診断で故障箇所を特定する必要がある
- 強い衝撃が加わるとフロントビューカメラは故障することがある。その場合は新品のカメラに交換する。
- 予防安全装置の故障は分解修理が難しいため、故障箇所を新品パーツで交換修理することが多い
レーンキープ計測器やレーンコントロールユニットが故障すると警告灯が点灯することがある
予防安全装置の不具合で最も多い不具合は、レーンキープ計測器(単眼カメラ・ステレオカメラ)の故障です。レーンキープ計測器に不具合があると、警告灯が点灯することがあります。
レーンキープ計測器は、レーンキープコントロールユニットと車線逸脱を組み合わせてドライバーに知らせるものです。このほか、関連するさまざまなコントロールユニットが故障することがあります。コントロールユニットが故障すると、ディスプレイが作動しなくなり警告灯が点灯することがあります。
予防安全装置に不具合があったときは、車載式故障診断装置(OBD)専用テスターを使って、不具合箇所を特定して修理します。
パーキングセンサーシステムは誤作動の可能性。故障の有無は整備工場にて診断してもらう必要がある
レーンキープ計測器と並んで予防安全装置の中で多い不具合が、コーナーセンサー(メーカーによってクリアランスソナー&バックソナー、パーキングセンサーシステムと呼ばれることがあります)の故障です。
コーナーセンサーはクルマのバンパーに備わる装置で、障害物に近づくと警告音を鳴らし、右左折時やバック時に車両が障害物に接触するのを防ぎます。コーナーセンサーが故障すると、コーナーセンサーが誤作動を起こして障害物に接近しても警告音がならなくなったり、障害物がないのに警告音を鳴らしたりすることがあります。
機器が故障していなくても何もない場所で警告音が鳴る誤動作もあります。この場合は、車両の後方を歩行者や自転車が横切ったときや、荷物を満載して車体後部が下がったり、下り坂をバックするなどしてセンサーが地面を障害物として誤認してしまうケースとなります。
また、社外品のHIDや光学式(字光式)ナンバープレートを取りつけたときなど、配線がセンサーに干渉して誤動作するケースもあります。
フロントビューカメラは強い衝撃が加わると破損することがある
フロントビューカメラの故障も予防安全系では多い不具合のようです。フロントビューカメラが故障すると、予防安全系の警告灯が点灯することがあります。
フロントビューカメラはバンパーやグリル、ルームミラーと一式で備えることが多く、車両の前方をディスプレーに表示して、死角を減らすことができます。また、アラウンドビューシステムと組み合わせて、車両の位置をあたかも上空から撮影したかのような映像に合成してディスプレイに表示するタイプもあります。
フロントビューカメラは、走行中の飛び石や事故などでバンパーが破損すると、その衝撃で故障することがあります。その場合は専用テスターで故障箇所を診断して修理することになります。