ブレーキペダルが振動する 原因を解決する方法
POINT
- ブレーキペダルからの振動の原因はディスクローターの段付きや片減り
- 段付きや片減り、深く傷ついたディスクローターは新品への交換が必要
- ディスクローターの交換時にはブレーキパッドも一緒に交換する
【原因】ブレーキペダルからの振動が起きるのは?
ブレーキペダルを踏んだときの異常な振動は、ディスクローターが不具合を起こしたことが原因です。
乗用車に採用例が多いディスクブレーキは、車輪とともに回転するディスクローターに、ブレーキキャリパーの中にあるブレーキピストンがブレーキパッドを押し付けることで摩擦が発生し、制動力を発生させます。
ディスクローターは、金属もしくはカーボン製の円盤型のパーツで、ブレーキを使用すると徐々に削摩耗して行きます。
乗用車のブレーキキャリパーに広く採用されているのが、ピストンが片側にしかない「フローティング式」(「片押し式」や「スライド式」とも呼ばれます)と呼ばれるもので、このタイプは構造が単純でコストが安いというメリットがある一方で、ブレーキディスクが均等に当たらないため、ディスク表面が均一に削られず、片減りや段付きを起こしてブレーキペダルを踏んだときに振動を発生させることがあります。
また、ディスクブレーキは走行中にブレーキパッドとディスクローターの間に砂やゴミが入り込み、徐々にディスク面にレコード盤のような傷が付きます。
レコード盤のような傷がつくと、ブレーキパッドがディスク面に均等に当たらなくなるため、ブレーキペダルを踏んだとき振動を発生させることがあります。
【解決方法】異常な振動を感じたらディスクローターの状態を確認する
ブレーキペダルを踏んだときにブレーキから異常な振動を感じるようになったら、ディスクローターの状態を確認しましょう。
ディスクローターに片減りや段付き、深い傷がついた場合は、ブレーキパッドも同じように偏摩耗しているので、一緒にブレーキパッドも新品に交換します。
ディスクローターが原因となってブレーキペダルに振動を感じるときは、ブレーキの効きも悪くなっていますので、安全のためにも早急な交換を推奨します。
なお、ディスクブレーキの寿命は車種や使用状態によっても異なりますが、国産車の場合はおおよそ10万kmです。
輸入車の場合は国産車に比べて一般的にディスクローターの摩耗が早く、2回目のブレーキパッド交換のタイミングで一緒にディスクローターも交換します。
安全のためには異常な振動が出る前に、適切な交換サイクルでディスクローターを交換することをおすすめします。
(山崎 龍)
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