トランスミッション の故障・不具合について
目次
POINT
- オイル漏れやにじみを発見したらすみやかに整備工場で点検
- 整備を行う
- 症状が軽度ならばCVTフルードの交換や添加剤の注入で症状が改善する場合がある。症状が重い場合にはCVT ASSY交換となることもある
- ATフルードを無交換のまま放置するのはステップATの故障要因になる。定期的な交換を推奨する
- MTのクラッチは消耗品。クラッチディスクが消耗したらクラッチカバーやレリーズベアリングとセットで交換する
- トランスミッションの不具合を放置すると症状が重くなり、修理費用が高額化する。異常を感じたら直ちに整備工場にて点検修理を行う必要がある
トランスミッションからのオイル漏れ・にじみを発見したら、すみやかに修理工場で点検・修理を
トランスミッションの不具合で特に気をつけてほしいのが、オイル(フルード)の漏れや、にじみです。トランスミッションからのオイル漏れ・にじみは、トランスミッションに使用されるオイルシール材、オイルパンやオイルパンなどに用いられるガスケットパッキンが経年劣化により本来の性能を維持できなくなって不具合を生じさせます。
オイルシール材とは、機械がスムーズに動くようにふたつの機械部品の間に挟み込まれるゴム製のパーツで、ガスケットとは接続する際に密液性を保つために使用する固定用のシール材のことを指し、ともにオイルを密封し、漏れを防止する役割があります。
CVTの不具合は走行距離が延びると発生しやすいトラブル
トランスミッションの不具合で注意しなければならないものとしては、軽自動車やコンパクトカー、ミニバンなどに多く採用される「CVT」のASSY(アッセンブリー:複数の部品が組み合わされた状態のもの)の不具合が挙げられます。
CVT ASSYが不具合を起こすと、変速ショックが大きくなったり、アクセルを踏んでも前に進まなかったり、加速時に振動や、ガラガラやゴロゴロという異音が発生するといった症状が発生し、最終的にまったく走行できなくなることもあります。また、体感できる不具合がなくても、警告灯が点灯して異常をドライバーに知らせてくれることもあります。
CVT不具合はプーリーやベルトの摩耗、CVT内部のスターディングクラッチの消耗やディスク表面の汚れ、内部のオイルシールやパッキンガスケットの劣化によるオイル漏れ、内部の金属ベルトやギアなど考えられる原因は様々です。
ATフルードの定期交換で重大な故障を未然に防げる
ステップATの場合、最も多いのはATフルードの不具合です。ATフルードに不具合があると、変速ショックが大きくなったり、ATが滑る感じがしたり、異音が発生するといったの症状が現れ、最終的には、まったく走行できなくなる恐れがあります。また、体感できる不具合がなくても警告灯が点灯して、異常をドライバーに知らせてくれることもあります。
ATフルードとは、トランスミッション内部の潤滑だけでなく、動力の伝達やシフト制御、冷却、洗浄作用などさまざまな役割が与えられた、AT専用のトランスミッションオイルのことをいいます。