ハンドルロックが解除されない 原因を解決する方法
POINT
- スマートキー車は、電磁式のステアリングロックアクチュエーターで、ハンドルロック&解除を行っている。
- 適切な解除の手順を踏んでもハンドルロックが解除できない場合は、ステアリングロックアクチュエーターに不具合あり。
- 修理はステアリングロックアクチュエーターを新品に交換。イモビライザーなどと連携しているので、初期化や同期が必須。
スマートキー車ならステアリングロックアクチュエーターが原因
スマートキーが車内にあって、スターターボタンを押しても、ハンドルロックが解除されない不具合の原因は、ステアリングロックアクチュエーターが原因です。
ハンドルロック(ステアリングロック)は盗難防止の機能として、1970年代以降に登場し車両に標準装備されています。ハンドルロックの仕組みは、ステアリングシャフトにかんぬき錠が組み合わされたもので、メインスイッチがオフの時にステアリングを回すと、自動的にロックされる仕組みとなっています。またハンドルがロックした状態ではエンジンが始動しないようにもなっています。
ハンドルコラム部にメインスイッチとなるキーシリンダーが備わるタイプ(キーを回転させてエンジンを始動させるタイプ)は、ハンドルロックは機械式でしたが、昨今主流となっているスマートキータイプは、電気信号でハンドルロックを解除する構造となっています。基本構造は同じなので、かんぬき錠の出し入れをキーを回すという人的なものから、ステアリングロックアクチュエーターという電気作動装置に替えて、ハンドルロックを解除するようになっているのです。
ステアリングロックアクチュエーターは、十分な耐久性を有していますが、とはいえ機械式となるキーを回してハンドルロックを解除するタイプと比べ、寿命は短いのが実情です。ハンドルロックが解除できない場合は、ステアリングロックアクチュエーターが機能しなくなっている可能性がとても高いのです。
ステアリングロックアクチュエーターを交換すれば不具合が解決
スマートキー採用車のハンドルロックが解除されない場合は、ステアリングロックアクチュエーターを交換すれば不具合が解決されます。
ステアリングロックアクチュエーターは、ステアリングシャフト(ハンドルコラム部)に搭載されています。交換作業はハンドルコラムのカバー類を外して、不具合が生じたステアリングロックアクチュエーターを交換するというものとなります。
ただし、ただ交換すればOKという場合は少ないようです。というのもハンドルロックは盗難防止機能の基本装備となるからです。部品交換するにしても、固定するボルトやナットは特殊なものを使用していて、それに対応する工具を用いないと簡単には外せません。またイモビライザーやECUと連携しているので、それらの初期化や同期を行わないと、ハンドルロックが解除された状態となっても、エンジンが始動しません。
そんなステアリングロックアクチュエーターの交換費用は、4万?6万円ぐらいが目安となります。出先でハンドルロックが解除できなくなるので、自走で修理工場へも行けず、レッカー移動が必須となるトラブルなので、遭遇すると面倒な不具合のひとつと言えるでしょう。
(坪内英樹)
パワステ装置の不具合は重大事故の要因にも!?
技術力の高い修理工場に早めに修理を依頼しておくことで、
結果として安く済む可能性が高いです。
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