ビスカスカップリング本体(一式)の故障の症状・原因・修理内容

よくある度:

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記事監修:柴 健太郎

プレミアモビリティサービス株式会社 執行役員/一般財団法人日本技能研修機構(JATTO)理事

ビスカスカップリング本体(一式)の故障とは?

ビスカスカップリングとは、ドイツのビスコドライブ社(現・GNKドライブライン社)が開発した流体クラッチのことで、自動車にはLSD(リミテッドスリップデフ)の作動制限装置や、オンデマンド式4WD車のトランスファーに用いられています。ビスカスカップリングに不具合があると、うなり音のような異音が発生することがあります。 ビスカスカップリングは円筒形の金属製ケースの中に多数のクラッチプレートが収められており、クラッチプレートの間にはケースの軸方向から入力軸がひとつおきに結合され、残りのプレートはケースと結合されて出力軸を結合して、ケース内は高粘度のオイルで満たされています。 ビスカスカップリングがLSDに採用されている場合は、キャリアケース内で左右のドライブシャフトと接続されています。 ビスカスカップリングが4WD車のトランスファーに用いられる場合は、プロペラシャフトとリアデフの間に備わります。 ビスカスカップリングの寿命をメーカーはとくに設定していませんが、一般的な使用環境では10年・10万km程度では不具合が発生しないようです。

ビスカスカップリング本体(一式)の故障の原因

ビスカスカップリングは回転が発生するとオイルの粘度によって回転速度の遅いプレートを引っ張って増速し、回転速度の速いプレートを引き戻す格好になりトルクを伝えるのですが、この回転差が非常に大きくなると、熱によってオイルが膨張し、入力軸と出力軸のクラッチプレートが密着し、直結状態となります。 この状態が長く続くとビスカスカップリングが故障することがあります。

ビスカスカップリング本体(一式)の故障の修理内容と費用相場

ビスカスカップリングが故障した場合は、新品もしくはリビルト品、程度の良い中古品を使用して本体(ASSY=アッセンブリー:複数のパーツが組み上がった状態で一式交換するパーツ)交換するのが一般的な修理方法です。 なお、ビスカスカップリングは定期的にオイルを交換することで不具合を未然に防ぐことに繋がります。 (山崎 龍)

費用相場 Case1

駆動系修理の交換パーツが「ビスカスカップリングASSY」の場合には、一般パーツ利用をして、平均的に84,010円の費用が掛かります。

一般パーツ利用 カープレミアパーツ利用
金額

平均:84,010 円

(76,350 円~255,650 円)

平均:67,200 円

(61,080 円~204,520 円)

交換パーツ ビスカスカップリングASSY

※費用相場は部品代に工賃等を含んだ最終的な金額の目安です。
※クルマの状態により最終的な金額は異なる場合があります。

※交換した部品数によってケースを分けて表示しています。

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※実際の点検で原因が異なると費用が発生する可能性があります。

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この記事の監修

柴 健太郎

プレミアモビリティサービス株式会社 執行役員
一般財団法人日本技能研修機構(JATTO)理事

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