DPFランプが頻繁に点灯する(0〜100km程度で点灯) 原因を解決する方法

記事監修:柴 健太郎

プレミアモビリティサービス株式会社 執行役員/一般財団法人日本技能研修機構(JATTO)理事

POINT

  • DPFの警告灯が点灯したら、再生装置が作動。
  • 再生装置の作動頻度が高くなったときは目詰まりが深刻化。
  • アッシュを除去するには部品交換か分解洗浄が必須。

DPFのフィルター目詰まりが原因

DPFとは「Diesel Particulate Filter(ディーゼル パーティキュレート フィルター)」の略で、ディーゼルエンジン車の排気ガス浄化装置の一種です。

昨今のクリーンディーゼル車には必ず備わっているセラミック製のフィルターで、排気ガスを集約するマフラー部に装着され排気ガスに含まれるPM(スス)を除去する役割を担っています。ディーゼル車の排ガスをきれいにしている立役者のDPFには、堆積したPMをもう一度燃やすことによって除去するための再燃焼システムが備わっています。燃料を通常よりも多く供給し高温化した排ガスによって燃焼させます。

乗用車のDPF再生は150~300kmおきに自動で作動し、多くの場合、作動灯はないためユーザーにDPF再生を知らせることはありません。作動中はアイドリングが少し高くなったり、アクセルレスポンスに変化が出たり、車種によってはアイドリングストップがキャンセルされるなどで気がつくことがあります。

大型トラックやバスなどはDPF作動を知らせるランプがある場合もあります。しかしメーター内のDPFランプが作動灯ではなく警告灯の場合は、DPF自動再生ができない場合やDPFが目詰まりを起こした際などに点灯します。短時間・短距離の運転が多い場合などでDPFの自動再生が実施できず、手順に従って手動での再生を行うと警告灯が消える車種もありますが、点灯するロジック、点灯した際に必要な手順はメーカー・車種で異なるので取扱説明書などでの確認が必要です。

初期のクリーンディーゼル車や酷使された大型トラックなどでDPF再生が頻繁に作動する場合やDPF作動ランプが0〜100km程度で頻繁に点灯する場合、DPFにPM以外のものが詰まっているケースもあるようです。おもにアッシュとも呼ばれる、エンジンオイルに含まれる添加物の燃えカスで、主成分は硝酸灰分という物質。蓄積したアッシュは棒状に固まりフィルターの目に詰まっていきます。これらはDPF再生で燃やすことができないので、溜まっていく一方。完全に除去するには分解洗浄やDPFを新品に交換するしか方法がありません。

DPF再生が走行距離100kmに満たず頻繁に作動する場合は、DPFの詰まり以外にディーゼルインジェクションノズルの不具合で燃焼が不安定になっているためにPMの蓄積が早い可能性もあります。

フィルターの洗浄やDPFの交換

ディーゼルインジェクションノズルの不具合が原因の場合は交換が必要となり、車種によって費用は異なりますが平均すると17万円前後が必要となります。

DPFの詰まりが蓄積されたアッシュによるものだった場合、DPF自体を部品交換することがメーカーの正式な対策方法となります。セラミック製のDPFは安いものではありません。交換には少なくとも20万円前後の費用がかかります。

DPFは部品交換以外に洗浄という選択肢もあります。専門業者に依頼する場合がほとんどですが、専用の洗浄液を使ってアッシュを除去する方法が一般的です。なかには、DPF自体を分解して徹底的に洗浄するような専門的な知識をもった業者も存在しますので、費用対効果を考えて選ぶことができます。

いずれにせよDPF警告灯が点灯したままではまともに走ることができませんので、早めの対策が必要になります。放置していればエンジン本体の故障の原因にもなり、その修理費用はさらに膨れ上がります。
(青山朋弘)

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柴 健太郎

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DPFランプが頻繁に点灯する(0〜100km程度で点灯) の原因一覧

DPFランプが頻繁に点灯する(0〜100km程度で点灯) の故障・不具合の症状一覧を表示しています。該当の症状を選択して、修理方法を確認しましょう。

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※修理内容は修理工場での作業事例を説明するもので自己修理を推奨するものではありません。

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  • DPF(微粒子捕集フィルター)の故障

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    • DPFランプが頻繁に点灯する(0〜100km程度で点灯)

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