しばらくするとエアコンが効かなくなる 原因を解決する方法
POINT
- エアコンにはスイッチをオンにした時にエンジン動力を伝えるマグネットクラッチがついている。
- マグネットクラッチに不具合があるとただし駆動力を伝えられない。
- ヒューズ切れなら修理費用は安いが、マグネットクラッチ交換だと2?6万円程度かかる。
エンジン動力をコンプレッサーに伝えるクラッチの不具合などが考えられる
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クルマのエアコンには多くの部品が使われているため、エアコンが不調になった際はまず症状から不具合が生じている場所を推測します。エンジン始動後、最初はエアコンから冷風が出ているのに、しばらくするとエアコンが効かなくなり温風になってしまう場合、まず考えられるのがマグネットクラッチの不具合です。
マグネットクラッチはエアコンコンプレッサーに組み合される部品で、エアコンをオンにした時にエンジンの回転をコンプレッサーに伝達します。
エアコンコンプレッサーはエンジンのクランクプーリーとゴムベルトでつながっています。そのため、そのままだとエンジンが始動している間は常にコンプレッサーが作動していることになります。そこでクラッチを付けることで、エアコンスイッチをオフにした時はマグネットクラッチで切り離すことで、エンジンのパワーロスを防いでいます。近年はエンジンを高回転まで回した際や、十分に冷えたと判断した際にはクラッチを切り離すなど複雑な制御を行なっており、マグネットクラッチもそれに対応できる性能が求められています。
マグネットクラッチに不具合が生じるとエンジンの動力がコンプレッサーに伝わらなくなるため、冷風が出なくなってしまうのです。
他に考えられる原因がエアコンレシーバーの不具合。エアコンレシーバーはエアコンコンデンサーの出口に設置されていて、ゴミや水分を除去する役割を担っています。エアコンレシーバー内のタンクが詰まってしまったり、配管の接続部からガスが漏れてしまうことで、エアコンが正しく作動しなくなってしまいます。
クラッチの動作が悪くなったり断線しているならマグネットクラッチを交換
マグネットクラッチの不具合は、ヒューズが切れていたり、マグネットクラッチ内で断線が発生していることで起こります。ヒューズ切れなら交換するだけなので修理は安価で簡単ですが、ヒューズが飛ぶということは、多くの場合、マグネットクラッチの作動自体に問題があることを示唆しています。長期間クルマを使っていたことでマグネットクラッチに負荷がかかり、動作が悪くなったり最悪の場合は焼き付いてしまっていたり、内部で断線しているような場合はマグネットクラッチを新しいものに交換します。
交換が必要な場合、クルマの構造によって工賃が変わってきます。単純にクラッチを交換するだけで済む場合は3万円前後見ておけばいいですが、コンプレッサーを取り外したりする必要がある場合は作業が煩雑になるため4?6万円程度かかるケースもあります。
エアコンレシーバーは一式交換するのが一般的。交換時に接続部のOリングも一緒に交換することになると、エアコンガス回収、真空引き、エアコンガスチャージなども必要になります。費用は工賃込みで1万5000?3万円程度見ておきたいところです。
(高橋 満)
エアコンの不具合は重大事故の要因にも!?
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