異音(「キュルキュル」という異音) 原因を解決する方法

記事監修:柴 健太郎

プレミアモビリティサービス株式会社 執行役員/一般財団法人日本技能研修機構(JATTO)理事

POINT

  • MTから「キュルキュル」という異音はクラッチシャフトの芯出し部のパイロットベアリングの不具合が原因。
  • 走行距離が伸びることによってパイロットベアリングは徐々に磨耗
  • 劣化し、使用限界が近づくと異音を放つようになる。
  • 「キュルキュル」という異音が聞こえたら早急に新品のパイロットベアリングと交換する必要がある。
  • パイロットベアリングの交換にはトランスミッションやクラッチの脱着が必要になることから、工賃節約のためクラッチディスクやクラッチカバー 、レリーズベアリングの同時交換を推奨。

関連する症状

クラッチのパイロットベアリングの不具合が疑われる

走行中にMT(マニュアル・トランスミッション)から「キュルキュル」という異音が聞こえてきたときは、クラッチシャフトの芯出し部に取り付けられたパイロットベアリングの不具合を疑います。

パイロットベアリングとはクラッチを構成するパーツのひとつで、シャフトを受け止めるとともに、ベアリング(軸受け)機構により回転抵抗を抑えることでシャフトの回転を滑らかにする役割が与えられています。パイロットベアリングはドーナツ型をしたパーツで、ベアリングの外輪と内輪の間にある転動体に「針状ころ」を使用したニードルローラーベアリングを使用するのが一般的です。

パイロットベアリングは走行距離が伸びるとともに転動体が徐々に磨耗して行き、磨耗限界を迎えると「キュルキュル」という異音や振動を放つようになります。そのまま異音や振動を放置しているとパイロットベアリングは破損し、クラッチシャフトを支えられなくなります。

パイロットベアリングおよびクラッチ関連のパーツの交換

クラッチから「キュルキュル」という異音が聞こえたら、パイロットベアリングが使用限界に近づいているサインですので、なるべく早くディーラーや整備工場に入庫し、適切な修理を受ける必要があります。

パイロットベアリングの不具合は新品に交換することで修理します。交換作業に当たっては、トランスミッションを車両から下ろし、クラッチを外して、ベアリングプーラーを使ってフライホイールからパイロットベアリングを引き抜く必要があります。そのため、クラッチが傷んでいた場合は、工賃節約のため同時にクラッチディスクやクラッチカバー 、レリーズベアリングなどのクラッチ関連の部品も一緒に交換することを推奨します。

修理費用は車種によってまちまちですが、パイロットベアリングの交換だけならおおよそ5〜10万円前後です。クラッチディスクやクラッチカバー 、レリーズベアリングも一緒に交換する場合は、部品代+追加の作業工賃で済みますので6〜12万円前後となります。

(山崎龍)

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柴 健太郎

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異音(「キュルキュル」という異音) の原因一覧

異音(「キュルキュル」という異音) の故障・不具合の症状一覧を表示しています。該当の症状を選択して、修理方法を確認しましょう。

※原因は症状から過去の事例を参考にしたもので、不具合の原因を断定するものではありません。
※修理内容は修理工場での作業事例を説明するもので自己修理を推奨するものではありません。

1
  • パイロットベアリングの故障

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    星2
    • 異音(「キュルキュル」という異音)

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