旋回時に異音が発生する 原因を解決する方法

記事監修:柴 健太郎

プレミアモビリティサービス株式会社 執行役員/一般財団法人日本技能研修機構(JATTO)理事

POINT

  • 旋回時にブレーキから異音が発生する原因はディスクローターのバックプレートの腐食や変形が原因
  • 薄い金属製のバックプレートは錆や接触で歪むことがある。歪んだバックプレートがディスクローターに接触して異音が発生する
  • バックプレートの異音をそのまま放置していると、本来保護するはずのディスクローターを痛めることになる
  • 不具合のあるバックプレートは外して修正するか、新品に交換する

バックプレートの腐食や変形により旋回時に異音が発生

旋回時にブレーキから「ゴゴゴッ」や「ググググ」という大きな異音が聞こえたときは、ディスクローターを保護するバックプレートに腐食や歪みなどの不具合があるものと考えられます。

バックプレートとは、ディスクブレーキのブレーキローターやドラムブレーキのブレーキシューやホイールシリンダーを石やゴミから保護する目的で、ホイールを装着するハブの裏側に装着する金属製のパーツです。しかし、必ずしも不可欠な装備というわけではなく、国産車の場合は日産車、マツダ車の一部、スズキ車(ジムニーを除く)などには備わりません。

バックプレートからの異音は、ディスクブレーキに備わるバックプレートが原因となります。薄い金属製のバックプレートが錆などで腐食して変形したり、接触や飛び石などで歪んだりすることで、ディスクローターと干渉し、ステアリングを切った時に異音を放つことがあります。とくに降雪地帯では冬季に融雪剤が撒かれるため、錆によるバックプレートの腐食は避けようがないため注意が必要です。

バックプレートが原因の異音をそのまま放置していると、変形したバックプレートの当たったところが削られたり、傷が入ったりしてディスクローターを痛めてしまいます。

変形したバックプレートを修正、もしくは新品に交換

旋回時にバックプレートの変形による異音が発生した場合は、直ちに整備工場に入庫し、適切な点検修理を受ける必要があります。

異音の原因となった変形したバックプレートは、歪みや腐食がわずかならば取り外してハンマーなどで叩き、歪みを取ってから錆止めを塗れば再使用ができます。しかし、腐食が激しくバックプレートが原形を留めていない場合や、激しく歪んでいて修復ができないときは新しいバックプレートに交換することになります。

修理費用は車種によって若干異なりますが、バックプレートの修正の場合は1カ所につき数千円〜1万円ほど、新品パーツへの交換が1カ所につき1〜3万円程度です。

道路が整備された現在はオフロードを頻繁に走るような使い方でもしない限り、ディスクブレーキのバックプレートがなくても運転に支障はほとんどありません。冬季に融雪剤を撒く地域では、新しいバックプレートに交換しても数年も経たずして再びバックプレートは劣化・損傷してしまいます。工場出荷の段階でもともとバックプレートを備えないクルマも多いことから、こうした地域では旋回時に異音が発生したら、修理するのではなく取り外しても良いかもしれません。

(山崎龍)

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旋回時に異音が発生する の原因一覧

旋回時に異音が発生する の故障・不具合の症状一覧を表示しています。該当の症状を選択して、修理方法を確認しましょう。

※原因は症状から過去の事例を参考にしたもので、不具合の原因を断定するものではありません。
※修理内容は修理工場での作業事例を説明するもので自己修理を推奨するものではありません。

1
  • バックプレートの故障

    よくある度:

    星1
    • 旋回時に異音が発生する

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