旋回時に異音が発生する 原因を解決する方法
POINT
- 旋回時にブレーキから異音が発生する原因はディスクローターのバックプレートの腐食や変形が原因
- 薄い金属製のバックプレートは錆や接触で歪むことがある。歪んだバックプレートがディスクローターに接触して異音が発生する
- バックプレートの異音をそのまま放置していると、本来保護するはずのディスクローターを痛めることになる
- 不具合のあるバックプレートは外して修正するか、新品に交換する
バックプレートの腐食や変形により旋回時に異音が発生
旋回時にブレーキから「ゴゴゴッ」や「ググググ」という大きな異音が聞こえたときは、ディスクローターを保護するバックプレートに腐食や歪みなどの不具合があるものと考えられます。
バックプレートとは、ディスクブレーキのブレーキローターやドラムブレーキのブレーキシューやホイールシリンダーを石やゴミから保護する目的で、ホイールを装着するハブの裏側に装着する金属製のパーツです。しかし、必ずしも不可欠な装備というわけではなく、国産車の場合は日産車、マツダ車の一部、スズキ車(ジムニーを除く)などには備わりません。
バックプレートからの異音は、ディスクブレーキに備わるバックプレートが原因となります。薄い金属製のバックプレートが錆などで腐食して変形したり、接触や飛び石などで歪んだりすることで、ディスクローターと干渉し、ステアリングを切った時に異音を放つことがあります。とくに降雪地帯では冬季に融雪剤が撒かれるため、錆によるバックプレートの腐食は避けようがないため注意が必要です。
バックプレートが原因の異音をそのまま放置していると、変形したバックプレートの当たったところが削られたり、傷が入ったりしてディスクローターを痛めてしまいます。
変形したバックプレートを修正、もしくは新品に交換
旋回時にバックプレートの変形による異音が発生した場合は、直ちに整備工場に入庫し、適切な点検修理を受ける必要があります。
異音の原因となった変形したバックプレートは、歪みや腐食がわずかならば取り外してハンマーなどで叩き、歪みを取ってから錆止めを塗れば再使用ができます。しかし、腐食が激しくバックプレートが原形を留めていない場合や、激しく歪んでいて修復ができないときは新しいバックプレートに交換することになります。
修理費用は車種によって若干異なりますが、バックプレートの修正の場合は1カ所につき数千円〜1万円ほど、新品パーツへの交換が1カ所につき1〜3万円程度です。
道路が整備された現在はオフロードを頻繁に走るような使い方でもしない限り、ディスクブレーキのバックプレートがなくても運転に支障はほとんどありません。冬季に融雪剤を撒く地域では、新しいバックプレートに交換しても数年も経たずして再びバックプレートは劣化・損傷してしまいます。工場出荷の段階でもともとバックプレートを備えないクルマも多いことから、こうした地域では旋回時に異音が発生したら、修理するのではなく取り外しても良いかもしれません。
(山崎龍)
ブレーキの不具合は重大事故の要因にも!?
技術力の高い修理工場に早めに修理を依頼しておくことで、
結果として安く済む可能性が高いです。
カープレミアガレージは東証プライム上場企業のプレミア
グループが厳しい基準で加入している安心できるお店です。