ブレーキを踏むと振動する 原因を解決する方法
POINT
- ブレーキを踏んだときに振動するのはブレーキドラムやディスクローターの不具合が原因となる。
- ドラムブレーキのブレーキドラムは、走行距離が伸びると徐々に内側のブレーキシューの当たり面が磨耗していく。
- 偏摩耗や傷が入ったブレーキドラムは内側を研磨するか、新品のドラムブレーキに交換する必要がある。
- ディスクブレーキのディスクローターは、走行距離が伸びると徐々にディスク表面が磨耗していく。
- レコード盤のような傷や偏摩耗したディスクローターはディスク表面を研磨するか、新品のディスクローターに交換する必要がある。
- ブレーキドラムやディスクローターを研磨
- 交換したときは、併せて新品のブレーキシューやブレーキパッドに交換することを推奨する。
ブレーキドラムやディスクローターの不具合
ブレーキペダルを踏んだときの振動は、ドラムブレーキのブレーキドラムやディスクブレーキのディスクローターの不具合が原因です。
ドラムブレーキとは、ホイールの内側のハブユニットに備えつけられたスチール製のドラムの中にブレーキシューを内蔵し、それが内側から外側へと押し広げられることで制動力を発揮するブレーキシステムです。かつてはワイヤーを用いた機械式で作動するドラムブレーキが主流でしたが、現在では油圧でブレーキシューをピストンで広げる仕組みとなっています。なお、ドラムブレーキは主に軽自動車やコンパクトカーなどのリアブレーキに採用されています。
ブレーキドラムとは、ブレーキシューを内側から押しつけられることで、摩擦力により車輪の回転を止める役割を持ちます。ブレーキドラムに不具合があると、カタカタとした振動を発生させ、ブレーキペダルを踏むと異音を放つことがあります。そのような症状が発生すると、十分な摩擦力を発生させることができずに制動距離が伸び、大変危険です。
ブレーキドラムは使用を繰り返していると、ブレーキシューとの摩擦で徐々に磨耗して行き、ドラムの中にシューのカスが溜まって行きます。しかも、ドラムの消耗は中に溜まったシューのカスなどの影響で均一にはならず、偏摩耗や傷による損傷が生じることがあります。それが振動や異音の原因となります。
ディスクブレーキとは、ホイールと一緒に回転するディスクローターに、ブレーキキャリパーの中にあるブレーキピストンがブレーキパッドを押し付けることで制動力を得るブレーキシステムのことです。かつてはスポーツカーや高級車に採用されることが多かったのですが、現在ではほぼすべての乗用車の前輪に使用されています。
ディスクローターに不具合があるとカタカタとした振動を発生させ、ブレーキペダルを踏むと異音を放つことがあります。
ディスクブレーキは使用を繰り返していると、ブレーキパッドとの摩擦で徐々に磨耗して行きます。ブレーキパッドとの間に挟まった小石やゴミなどの影響でローターの消耗は均一にはならず、偏摩耗やレコード盤のような傷による損傷が入ることがあります。それが振動や異音の原因となります。
ブレーキドラムやディスクローターの研磨もしくは交換
ドラムブレーキやディスクブレーキからの振動や異音を感じたときは、ただちに整備工場に入庫し、適切な修理を受ける必要があります。
ドラムブレーキのブレーキドラムが偏摩耗や傷によってブレーキシューとの当たり面にデコボコになったときでも、損傷の度合いが低ければドラムの内側を研磨することで再使用が可能です。しかし、傷や段付きが深かったり、ブレーキドラムが摩耗限界に達したときは新品のブレーキドラムに交換する必要があります。修理費用は車種やドラムの状態で多少の変動はありますが、研磨の場合が左右で6,000〜1万円ほど、ブレーキドラムの交換が左右で1〜5万円ほどになります。
ディスクブレーキのディスクローターが偏摩耗やレコード盤状の傷によってブレーキパッドとの当たり面が不均一になったときは、ローターの厚みが十分にあればローター表面を研磨して再使用が可能です。しかし、傷や段付きが深かったり、ディスクローターが摩耗限界に達したときは新品のディスクローターに交換する必要があります。研磨の場合が左右で1〜2万円ほど、ブレーキディスクの交換が左右で1〜4万円ほどになります。
なお、ブレーキドラムやディスクローターを研磨・交換したときは、併せて新品のブレーキシューやブレーキパッドに交換することを推奨します。
(山崎龍)
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