マニュアルモードに切り替わらない 原因を解決する方法

記事監修:柴 健太郎

プレミアモビリティサービス株式会社 執行役員/一般財団法人日本技能研修機構(JATTO)理事

POINT

  • マニュアルモードに切り替わらなくなったときは、ATコントロールワイヤー
  • リンクやシフトレバーの不具合が疑われる
  • ATコントロールワイヤー
  • リンクの不具合は、ワイヤーハーネスの配線異常やカプラーの接続不良が主な原因
  • シフトレバーの不具合は、シフトロック機構のソレノイドの故障、ワイヤーハーネスの断線やカプラーの接続不良が主な原因
  • ATコントロールワイヤー
  • リンクの不具合は、ワイヤーやリンクの調整、配線修理で解決する
  • シフトレバーの不具合は、シフトロックソレノイドの交換、配線修理で解決する
  • マニュアル切り替えスイッチの故障はスイッチ一式の交換で対応
  • パドルシフトシフトの不具合は、アクチュエータースイッチの交換もしくはステアリングホイールや操作スイッチ一式の交換で対応

ATコントロールワイヤー・リンクやシフトレバー、マニュアル切り替えスイッチ、パドルシフトの不具合

マニュアルモードに切り替わらなくなったときは、ATコントロールワイヤー・リンクやシフトレバー、マニュアル切り替えスイッチ、パドルシフトの不具合が疑われます。

ATコントロールワイヤー・リンクとは、シフトレバーとトランスミッションを接続し、レバー操作を伝えるためのワイヤー・リンクです。現代のAT車のほとんどは、MT車のように機械的にトランスミッションとシフトレバーが接続されているわけではなく、コンピューター制御により電気ケーブルを介すことでミッション系に接続されています。

ATコントロールワイヤー・リンクが原因となる場合は、ワイヤーハーネスが伸び切っていたり、断線していたり、カプラーの接続に問題があったりすることがほとんどです。

シフトレバーに原因がある場合は、シフトレバーが誤作動しないようにするシフトロック機構のソレノイドの故障、ワイヤーハーネスの断線やカプラーの接続などの電気系の不具合が多いようです。

シフトレバーを横に入れて「+」と「ー」にシフトを入れることで、マニュアルモードによる操作が可能なATの場合は、シフトレバーで挙げた電気系の不具合に加えてシフトレバーの内部に備わるマニュアル切り替えスイッチが故障することもあります。

パドルシフトとは、ハンドルもしくはステアリングコラムの備わるAT車のギアチェンジを行うためのスイッチのことです。左右に独立した左右の「+」と「ー」スイッチを操作することでドライバーが任意のギアを使用することができます。その仕組みはパドルシフトがアクチュエータースイッチになっており、ドライバーの操作を電気信号に変えてAT制御ECUへと伝達することで、瞬時に任意のギアに変速できるというものです。

パドルシフトの不具合は、アクチュエータースイッチの故障やワイヤーハーネスの断線やカプラーの接続がほとんどです。

ワイヤーやリンク機構の調整、電気系の修理、アクチュエータースイッチの交換などで対応

ATコントロールワイヤー・リンクの不具合はワイヤーやリンクの調整で不具合が解消します。接続カプラーに問題がある場合は接続を点検し、接続端子を清掃することで直るケースが多く、ワイヤーが伸び切っていたり、断線していたりした場合は新品のワイヤー・リンクに交換もしくは問題箇所の配線修理を行います。

シフトレバーに原因がある場合は、シフトロック機構のソレノイドの故障、電気系統に原因があることがほとんどです。故障したシフトロックのソレノイドは新品に交換し、電気系の異常はカプラーの点検・接続・清掃、ワイヤーハーネスの断線箇所の修理、もしくは新品パーツへの交換で不具合が解消されます。

マニュアルモードを搭載したATのマニュアル切り替えスイッチが故障した場合は、新品一式(ASSYアッセンブリー:複数のパーツが組み上がった状態で交換するパーツ)に交換することで対応します。

パドルシフトシフトに不具合の原因がある場合は、ワイヤーケーブルやカプラーなどの電気系の故障のほかに、任意のギアをセレクトするアクチュエータースイッチが故障することもあります。その場合は新品のアクチュエータースイッチに交換するか、個別の部品設定がない車種の場合はステアリングホイールや操作スイッチ一式ごと交換します。

これらの修理はディーラーや整備工場に依頼します。一般的に修理代は、軽自動車は安く、高級車は高くなるなど、車種によって変動します。修理費用は配線修理がおおよそ数千円?2万円ほど、ATコントロールワイヤー・リンク、シフトレバー、ATのマニュアル切り替えスイッチのいずれも軽自動車でおおよそ1?3万円、普通車でおおよそ2?4万円程度になるようです。パドルシフトシフトの修理はアクチュエータースイッチが個別で部品設定されている場合はおおよそ1?3万円、ステアリングホイールや操作スイッチ一式を交換する場合は3?10万円ほど必要になるようです。

(山崎龍)

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※原因は症状から過去の事例を参考にしたもので、不具合の原因を断定するものではありません。
※修理内容は修理工場での作業事例を説明するもので自己修理を推奨するものではありません。

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