ベルトの損傷・破断(エアコンが効かない、バッテリーが上がる) 原因を解決する方法
POINT
- Vベルトはエアコンやバッテリーなどさまざまな補器類の生命線。
- 交換自体は比較的安価。
- 交換後のテンション調整は必須。
Vベルトは消耗品で5万キロでの交換が推奨されている
エンジンルーム付近からのキュルキュルといった異音。これは、Vベルト(ファンベルト)の寿命が近いことをお知らせしてくれているのかもしれません。
Vベルトはゴム製品ですので、消耗品の扱い。長く乗っていれば交換時期は必ずやってきます。Vベルト交換の解説の前に、まずはVベルトが損傷・破断することによってどのような弊害が起きるのかを知っておきましょう。
Vベルトは、エンジンルームの補器類を動かしている生命線ともいえます。エンジンの動力は、クルマのあらゆる機能をカバーしています。エンジンのクランクから伸ばされた動力は、オルタネーター(発電機)、ウォーターポンプ(冷却水)、エアコンコンプレッサー、油圧パワステポンプなどを動かします。これらをすべてつないでいるのが、Vベルトです。縦置きエンジン車ですと、エンジンの前方で高速回転していますので見たことがある人も多いでしょう。
Vベルトが切れてしまうと、前述の補器類すべてが使用できなくなります。
オルタネーターは発電をしてバッテリーを充電していますので、停止すればやがてスパークプラグに電気が行き渡らなくなりエンジンは停止します。
ウォーターポンプは冷却水を循環させていますので、停止すればエンジンがオーバーヒートします。コンプレッサーはエアコンを作動させるもの。
エアコンも使えなくなります。パワステポンプは、油圧パワステのクルマですとステアリングのアシストがなくなってしまいます。
このようにベルト1本の破損で、かなりの大ごとになってしまうのです。走行中に破断してしまう最悪のケースを避けるためにも、Vベルトは早めの交換をオススメします。
Vベルトの交換
Vベルトの交換自体は、エンジンの外側に位置していることもあり比較的簡単な作業で済みます。ゴム製のベルトですので、部品代もそこまで高価ではありません。交換費用は1?2万円が相場となっています。
その代わり、ゴム製のベルトは寿命がそんなに長くありません。エンジンルーム内の高温に絶えずさらされていることもあり劣化が早いので、走行5万kmを目安に交換することを推奨します。
また、目視で表面にヒビが入っていたり明らかな劣化が見られたりするときは、すぐに交換しましょう。
走行中にVベルトが破断し、周りのほかの部品まで破損してしまうことだけは避けたいもの。Vベルトが巻き付いたおかげで修理代が数十万円、なんてことが起こったら目も当てられません。
Vベルトは、ゴム製ゆえのテンション調整も必要になります。特に交換直後の新品は出荷時に縮んでいることが多く、使用しているうちに伸びて緩むケースが多いです。換えたばかりなのにVベルトから音が鳴るということもあり得ますので、交換後には必ず整備士にテンション調整してもらいましょう。
(青山朋弘)
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