エンジンがかからない(エンジン回転が不安定) 原因を解決する方法
POINT
- エンジンがかからない、もしくはエンジン回転が不安定な場合は、エンジン本体の故障が疑われる。
- エンジン本体は多くの部品で構成されており、ピストンやピストンリングの摩耗による圧縮圧力の低下やクランクシャフトベアリングの損傷や摩耗、吸排気バルブやカムシャフトなどのシリンダーヘッド内部のパーツの破損など、さまざまな故障原因が考えられる。
- エンジン本体以外にも給排気系や燃料系、電気系など補機類の不具合でもエンジンがかからず、エンジン回転が不安定な症状は現れる。
- エンジンに異常を感じたらすみやかにディーラーや整備工場で点検
- 故障診断を受けて故障箇所を特定する必要がある。
- エンジン本体に不調の原因がある場合は、新品やリビルド品、程度の良い中古のエンジンに載せ替えで修理するのが一般的。
- 補機類の不具合は故障箇所の修理や部品交換で直ることがほとんど。
エンジン本体の不具合
エンジンがかからない・エンジン回転が不安定になるのは、エンジン本体の不具合が疑われます。
多くの部品で構成されたエンジンの不具合には、さまざまな原因が考えられます。代表的なものを挙げると、オイル管理が不十分だっために起きるピストンやピストンリングの摩耗による圧縮圧力の低下やクランクシャフトベアリングの損傷や摩耗、そして吸排気バルブやカムシャフトなどのシリンダーヘッド内部のパーツが何かしらの原因による破損、冷却系の不具合によるオーバーヒートが原因で不調になるなどです。
ただし、エンジンがかからない・エンジン回転が不安定になる症状は、エンジンの給排気系や燃料系、電気系などのエンジン補機類の故障も疑われます。一例を挙げるなら、電気系のイグニッションコイルやスパークプラグ、プラグコードが不調になると燃焼室内の混合気に着火が正常にできなくなってアイドリングが不安定になることがありますし、給排気系のスロットルボディにカーボンやスラッジが堆積するとエンジンの始動性が悪化したり、アクセルを踏み込んだ際にスムーズにエンジンが回らず、エンジン回転が不安定になることがあります。
また、燃料系のフューエルポンプの故障やフューエルフィルターが目詰りすると、エンジンが必要とする燃料を供給できなくなってエンジンがかからなくなったり、回転数が安定しないなどの症状が現れることがあります。
エンジン本体の交換
エンジンがかからない(エンジン回転が不安定)ときは、まずはディーラーや整備工場で点検・故障診断を受けることを推奨します。
前述の通り、エンジンの不調はエンジン本体に原因があるとは限りませんが、ピストンやピストンリング、やクランクシャフトベアリングの摩耗や損傷、吸排気バルブやカムシャフトの破損などが原因だったときは、エンジン本体を分解修理するか、新品のエンジンやリビルド品、程度の良いエンジンに載せ替える必要があります。
近年ではオーバーホールと呼ばれるエンジン本体の分解修理は作業工程が多く、修理に時間がかかることから、エンジンの載せ替えで修理することが一般的です。その場合の修理費用は車種や修理方法によっても違いがありますが、載せ替え修理の場合でおおよそ20?150万円ほど必要になるようです。
エンジンがかからず、エンジン回転が不安定となる原因が補機類にあった場合は、故障箇所の修理や部品交換で直ることがほとんどです。車種によって修理費用はまちまちですが、故障が比較的多いものを挙げるなら、イグニッションコイルの修理がおおよそ1?8万円、スロットルバルブボディの修理がおおよそ2?16万円(点検・清掃の場合は数千〜3万円程度)、エアフロメーターの交換が数千?9万円ほど、エアダクトホースの交換がおおよそ数千〜6万円ほど、EGRバルブの交換がおおよそ2〜10万円ほど、フューエルポンプの交換がおおよそ2〜20万円ほど、フューエルフィルターの交換が数千〜3万円ほどになります。
補機類の故障をそのまま放置していると、やがてはエンジン本体にも深刻なダメージをもたらすことがあります。少しでも異常を感じたら、早期に点検・修理を受けましょう。そのほうが結果的に修理費用は安く、整備工場にクルマを預ける期間は短くなります。
(山崎龍)
エンジンの不具合は重大事故の要因にも!?
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