駆動系 の故障・不具合一覧

駆動系 の故障・不具合の一覧を表示しています。該当の症状を選択して、修理方法を確認しましょう。 

※原因は症状から過去の事例を参考にしたもので、不具合の原因を断定するものではありません。
※修理内容は修理工場での作業事例を説明するもので自己修理を推奨するものではありません。

駆動系 の故障・不具合について

駆動系のイメージ

記事監修:柴 健太郎

プレミアモビリティサービス株式会社 執行役員
一般財団法人日本技能研修機構(JATTO)理事

POINT

  • オイル漏れやにじみは駆動系で最も多い不具合。発見したらなるべく早く整備工場で点検
  • 整備を行う
  • デフオイルを無交換のまま放置するとオイル漏れやにじみの原因となる。車検ごとの定期交換を推奨する
  • ワイヤーハーネスやセンサーの不具合が発生したら整備工場にて点検整備を行い、必要に応じて修理や一式(ASSY)交換を行う
  • SUVやCCVなどの悪路走破性を前提にした車両はトランスファーの不具合にも注意が必要
  • 駆動系の点検整備や修理は専門知識を持つ整備工場で行うことになる

駆動系の不具合で最も多いのがトランスファーやデフからのオイル漏れ・にじみ

駆動系の不具合で特に気をつけたいのは、トランスファーやデフ(デファレンシャル)からのオイル漏れや、にじみです。

トランスファーやデフには潤滑のためデフオイルが用いられており、各パーツの間にはオイル漏れを防止するためにオイルシール材が使用されています。その中でも不具合が多く発生するのは、デフサイドオイルシールです。

デフとは左右のタイヤの回転数を調整し、コーナリング時に外側の車輪の回転数を大きく、内側の車輪を小さくすることで安定した走行を可能とする装置です。デフサイドオイルシールはゴム製のパーツで、キャリアケースに内蔵されたデフケースにドライブシャフトを取り付ける基部に封入されています。

デフサイドオイルシールはゴム製のため熱や振動などで経年劣化を起こし、不具合の原因となります。

デフオイルを無交換のまま放置するとオイル漏れ・にじみなどの要因となる

駆動系で注意が必要なのがデフオイルの劣化・不具合です。デフオイルはデフの潤滑オイルとなります。デフオイルに不具合があると、前述のオイル漏れや、にじみの原因となります。

デフの故障原因の多くはデフオイルの劣化によるものです。適切なオイル管理をしているにもかかわらず、デフケースからオイル漏れやにじみが起こる場合はオイルの劣化以外に原因がありますので、その場合は整備工場にて点検を行ってもらう必要があります。

ワイヤーハーネスやセンサー類の異常による不具合にも要注意

トランスファーやデフなどの駆動系には、電源供給や信号通信用のワイヤーハーネスが使用されています。このワイヤーハーネスのトラブルも駆動系の不具合を引き起こすケースが多く、配線部分が断線したり、電源接続部分のコネクターに接触不良があると機器が正常に働かなくなります。

トランスファーやデフなどの駆動系には機器の作動をモニターし、制御するためのセンサー類が使用されており、これらのセンサーに不具合があると機器が正常な動作を行えなくなります。

この記事の監修

柴 健太郎

プレミアモビリティサービス株式会社 執行役員
一般財団法人日本技能研修機構(JATTO)理事

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